手に絹の風合いを感じながら 着物をたたむのが好きな きもの永見着付け教室太田です。
織りの違い・風合いを触りながら楽しんでいます。
【着物をたたむ】 と聞くと どんなイメージがありますか?
・難しいかも。
・面倒くさそう。
・覚えれないかも。
お客様からは
「着物を広げると畳めなくなるから不安…。」という お声も聞いたりします。
『着物は畳めない』と思い込む前に、『自分で出来そう!』
って思っていただければ嬉しいです。
その思いから、 【着物のたたみ方】 そして 日頃、着付け教室でお伝えしている 【ポイント】 や 【コツ】 などを含め まとめてみました。
では、畳んでみましょう。着物は振袖です。
目次
①着物を広げます
ポイント
・肩は左へ向けます。
・写真のように着物を広げてみましょう。
②手前の脇線(脇の縫い目)で折ります
赤線が脇の縫い目です。
③衽線で手前に折り返します
赤線が衽線です。この位置には必ず折り目がついています。
コツ
最初に付いている折り目を確認し、折り目に沿って手前に返せば簡単にペタンとなります。
④左右の衿先を合わせます
赤線が 衿~衿先~衽線 です。
③で手前に返した衽の上に、向こう側に残っている同じ形の部分をピッタリ重ね合わせます。
肩に近い衿肩廻りに続きます。
⑤衿を整えます
ここにも元の折り目があります。
・ピンクは衿中心、谷折りの折り目がついています。
・紫は山折りの折り目があります。
・紫と紫を合わせます。
⑥両方の脇線を合わせます
向こう側にある 左脇の縫い目① と 手前にある 右脇の縫い目②を合わせます。
ポイント
・着物の中に空気が残っていませんか?(フワフワしていたら手で軽くなでておきます。)
↓このような形で左右がピッタリと合わせられました。
⑦上になっている左袖を向こうに返して身頃に重ねます
ポイント
⑧裾を肩山まで持ってきます
ポイント
⑨ひっくり返します
ポイント
怖がらなくても大丈夫。ここさえしっかりとつかんでいれば左右に振り回しても崩れません。
このような形になります。
⑩手前の袖を身頃に合わせます
⑪もう一度ひっくり返して 元に戻します
ポイント
⑫身頃の長さに合わせて袖を畳みます
⑬たとう紙(着物を包む紙)に入れます
ポイント
・衿先が沢山はみ出る場合は内側へ折り込みます。
⑭出来上がりです
たとう紙に入れてタンスにしまいます。
以上が袖の長い振袖のたたみ方です。
では、短い袖のものは?
皆さまがタンスにお持ちのお着物は 一般的な一尺三寸(49cm)の袖丈の着物も入っていませんか?
振袖は、長い袖を身頃の長さに合わせて折り返します。
袖の短い着物も振袖と同様にたたみます。
ただし、よくある残念なケースにならないように ご注意いただきたい部分をまとめました。
⑮訪問着など袖丈が短い着物
・基本的に振袖と同じですが、下になっている袖が折れてしまっていて いざ 着ようと思って出してみたら変なところに折り目がついている…。というようなことがないように注意します。
タンスの中で 長い時間をかけて作られたシワや折れ線は 簡単に取れなくなっています。
着物をしまう前に気が付くことが大切です。
見えないところなので特にご注意ください。
着物のたたみ方の基本 をご紹介いたしました。
いかがでしたでしょうか。
着物は左右対称に縫われていますので、必ず左右対称にたためます。
「折り目正しい」という言葉がありますが、この語源は着物の折り目が正しく畳まれているところからきているのだとか。
折り目に沿ってきちんと折り返らないと、変なところにシワが寄る原因にもなります。
元の折り目通りに戻していけば大丈夫です。
まれに、間違った畳み方のままタンスで眠っていたお着物は 元の折り目通りという訳にいかない時もありますので、その場合はご相談ください。
タンスの中の湿気の管理と たとう紙の交換についてまとめた記事がありますのでご参考にどうぞ。
こちらの動画も見ながらチャレンジもOK
もしも、ご自分でチャレンジされた結果 うまくいかなかった場合は
きもの永見までお着物をお持ちください。
・ネットで調べてみたけど分かりづらいなぁ…
・相談できる人が近くにいたらいいのに…
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written by A.OTA
きもの永見「美装流着付け教室」講師。 「着物でお出かけしてみたい」そんなあなたのお手伝いを致します。 着付け教室HP https://kimono-nagami.com/school/