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浴衣に合わせた下着選びで失敗しないポイントとおすすめアイテム

夏の風物詩である浴衣。しかし、浴衣姿を美しく魅せるためには、浴衣に合わせた下着選びが欠かせません。

正しい下着選びをすることで、透け防止や着心地の快適さを実現することができます。

この記事では、浴衣に合わせた下着の種類や特徴、選び方のポイント、おすすめアイテムを紹介します。

さらに、サイズ選びや素材選び、機能性に注目するポイントについても詳しく解説します。浴衣姿を美しく魅せるために必要な情報が満載のこの記事で、浴衣コーデをもっと楽しみましょう。

浴衣と下着選びの基本

浴衣を着る時、その下に何を着るのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

浴衣の下に身に着けるものがわかっていると、下着のラインや色が透けてしまうのを防ぎ、美しい着姿で浴衣を着ることができます。

浴衣を着る時は下に何を着ればいい?

浴衣の下は基本的に下着→肌着→補正の順で身に着けていき、その後に浴衣を羽織ります。

肌襦袢_肌着_スリップ

下着の上から直に浴衣を着るのはお勧めしません。なぜなら、ブラジャーやショーツが浴衣の上から透けて見えてしまうなど、恥ずかしい思いをしてしまうからです。

基本的に浴衣は裏地のついていない薄い生地ですので、洋服よりも下着の色やラインが上から透けて見えやすいです。(特に白や薄い色の浴衣は要注意です。)

下着のラインや透け防止のため注意するポイント

浴衣は、透けやすい素材のものが多いため、下着のラインが浮き出たり、透けて見えたりすることがあります。

透け防止のための対策としては色の濃いブラジャー・ショーツの着用は避けるようにしましょう。

紺・黒などは特に透けやすいです。お肌のトーンなどによっても透けやすさはそれぞれですが、基本的にベージュ・グレージュ系が透けにくいカラーです。肌に近い色の下着を着用するようにしましょう。

下着のラインが浮き出ないようにするためには、シームレス系の下着を選ぶとラインに響きにくいです。レースやリボンなど装飾の多い下着だと浴衣の上からも形が見えてしまうこともあるので浴衣の時は避けましょう。

浴衣の時の下着の選び方とおすすめアイテム

浴衣に合わせた下着を選ぶとき、適切なものを選ぶと着姿が美しくなります。ここでは、浴衣に適した下着の種類ごとの選び方とおすすめアイテムをご紹介します。

おすすめの素材

スリップ・キャミソールは、透け防止や形を整えるために使われます。肌着は、夏場でも蒸れにくい素材を選ぶと快適に過ごせます。

浴衣の時のブラジャー

浴衣に合うブラジャーを選ぶときに忘れてはならないのは、和装では胸は平らであるほうが美しいということです。

洋装の場合には、胸の形にあって盛れるブラジャーがよいとされますが、和装の場合には寸胴が美しい体系とされています。そのため、普段身につけているような洋装用のワイヤーが入ったブラジャーやカップ付きブラジャーは不向きです。浴衣に合うブラジャーを選ぶときは、和装ブラジャーが最も美しい着姿になるのでおすすめです。

和装ブラが用意できない場合には、ワイヤーの入っていないスポーツブラジャーやノンワイヤーブラジャーを選ぶとよいでしょう。

肌着_和装ブラ

▲和装用ブラジャー

着姿を美しくするために胸を押さえる役割のある和装用ブラジャー。胸元に補正を入れれるポケットがついたタイプを選ぶと、タオルなどで補正を入れる必要もなく綺麗な胸元になります。

おすすめアイテム:和装ブラジャー、スポーツブラジャー、ノンワイヤーブラジャー

 浴衣の時のショーツ

浴衣に合わせるショーツは、ラインの目立たないものを選ぶことが重要になります。ショーツのラインが浴衣の上から出てしまうと、せっかくの着こなしが台無しになってしまうので、シームレスなものを選ぶとよいでしょう。下着のラインが浮き出ず、スッキリとした着こなしになります。

おすすめアイテム:シームレスショーツ

浴衣用肌着(スリップ)の選び方

下着の上から着る肌着にも浴衣に適したタイプがあります。浴衣に合わせるスリップ・キャミソールは、透け防止や形を整えるために使われます。素材は、肌触りが良く薄くて軽いものを選びましょう。また、洋服用の肌着だと浴衣の上から見えてしまったりという場合もあるので、浴衣に適した肌着の選び方について説明します。

浴衣用肌着の選ぶ時の注意点

・襟ぐりが開いていること

襟が開いていない肌着ですと浴衣の上から見えてしまいます。特に、浴衣の時は襟を抜くので前だけでなく、後ろの襟ぐりが空いているものが好ましいです。和装用の前後とも深く襟ぐりがあいているスリップか、キャミソールタイプがお勧めです。

  肌襦袢_肌着_スリップ 

・サイズ感

着丈は、浴衣の着丈よりも短めにすると、スッキリとした印象になります。

・素材が涼しいこと

浴衣に合わせる肌着は、夏場でも蒸れにくい素材を選ぶと快適に過ごせますし、透け防止や汗対策にも役立ちます。少しでも熱を逃すために中に着る肌着は涼感のあるものを選びましょう。木綿や麻素材のものですと汗を吸い取って着心地がいいです。近年は浴衣専用の肌着も数多く販売されていて、そのどれもが通気性がよく汗が張り付きにくいものが多いです。

・色が透けにくいもの

肌着は浴衣のすぐ下に着るものなので浴衣から透けて見えることもあります。白、ベージュ系であれば透けたとしても清潔感がありますが、例えば黒いスパッツなどを着ると浴衣の上からお尻や足のラインがくっきり見えることもあるので注意が必要です。カラーは、白や肌色が浴衣に合わせやすく、透け防止にも効果的です。

肌襦袢_肌着_スリップ

▲ベージュのゆかた用肌着。肌に近い色なので透けにくいです。

肌着にはどんな種類がある?

和装用の肌着にはさまざまな種類があります。お家にある肌着を探された時、見覚えのない道具で不安のある方などは一度確認しましょう。

ワンピースタイプ肌着

着物用のワンピースタイプの肌着は一着着るだけで下着としての役割や補正の土台としての役割を果たします。とても簡単に着れるので人気のある肌着です。

二部式肌着

上下に別れたタイプの和装用肌着。上は肌襦袢、下は裾除けという2枚に分かれています。ワンピースタイプと異なり、丈や身幅の調節が可能です。上下どちらかを紛失しないよう、常に2枚セットで保管しておきましょう。

肌襦袢_肌着_スリップ

▲肌襦袢(上)

裾除け_肌着_スリップ

▲裾除け(下)

ステテコ_肌着_スリップ肌襦袢_肌着_スリップ

▲ステテコ

二部式の肌着は下を裾除けではなくステテコにしても良いです。股上が深すぎるものは、お手洗いが大変になるので注意が必要です。歩きやすさ重視であったり、踊りをされる方などは足さばきの良いステテコがおすすめです。

一方、白い浴衣などはステテコのラインが透けて見える可能性があるので、着姿を重視する方は裾除けを選ぶとラインに響きにくいです。

和装用肌着を準備できない時はキャミソールやペチコートでも代用できますが、素材感によっては静電気が発生したり、汗ばんで足にはりつき、裾がまとわりつきやすいというデメリットもあります。素材感に気をつけて選ぶと良いでしょう。

肌着のおすすめアイテム:浴衣用肌着(スリップ)、綿肌着、麻肌着、白・肌色のシンプルな肌着

下着選びで気になるポイント解説

下着選びで気になるポイントを解説します。正しい下着選びをすることで、快適な着用感を得ることができます。

サイズ選びのポイント

下着のサイズ選びは非常に重要です。ブラジャーの場合、バストのサイズとバンドのサイズを正確に測定し、自分に合ったサイズを選ぶことが大切です。ショーツの場合、ウエストサイズやヒップサイズに合わせたサイズを選びましょう。サイズが合わない下着は着心地が悪く、健康上のリスクもあります。

素材選びのポイント

下着の素材は、肌に直接触れるものなので、肌に優しい素材を選ぶことが大切です。天然素材の綿や麻、絹などは、肌にやさしく通気性がよく、夏場でも快適に過ごせます。また、吸湿性や速乾性がある素材もおすすめです。一方、化学繊維のポリエステルなどは、肌触りが悪く通気性が悪いため、避けることが望ましいです。

ただし近年はスポーツ用インナーをはじめとして、化学繊維でも涼感を感じる素材のものも数多く開発されています。

機能性に注目するポイント

下着には、機能性の高いものがあります。たとえば、和装ブラジャーやスポーツブラジャーは、胸を支えるだけでなく、胸の形を平らに見せる効果があります。また、シームレスショーツは、下着のラインが浮き出ないため、スッキリとした着こなしができます。機能性の高い下着を選ぶことで、より快適な着用感を得ることができます。

浴衣を美しく着るために必要な「補正」

浴衣を着る時に美しいとされる体型

基本的に、和装の場合は洋装とは異なり、胸は鳩胸に、くびれは少なく、といわゆる寸胴体型の方が美しい着姿になります。

逆に体のラインに凸凹があると、お尻が大きく見える、帯の上に胸が乗っかるといった着姿になってしまいます。これらの着姿は、はたから見ると太って見えたり老けている印象を与えてしまうこともあります。

通常のブラジャーは胸をきれいに整えるため曲線の形となっている都合上、通常のブラジャー・ショーツの上から肌着を着ただけだとどうしても体の凹凸ができてしまいます。

では、体の凸凹を少なくするにはどうすればいいのかというと、タオルを巻いて補正をする方法があります。

体の凹の部分にタオルを巻き、寸胴になるように補正をしておけば浴衣を着た際変な皺ができることもなく、着姿も綺麗です。

基本的な補正の仕方

一般的なタオルを2枚用意します。

タオルを縦半分に畳みます

もう1枚のタオルを縦半分に折った後、図のように、蛇腹に畳んでいきます。このとき、腰のサイズぐらいの幅に畳みましょう。

蛇腹に折ったタオルを背中側のウエストの中心に当てます。横を向いた時に一番凹んでいる部分を埋めるようにあてましょう。

そしてその上から押さえるように縦半分に畳んだタオルを当てていきます。後ろから前に沿って当てていき一周したところで前から腰紐で結びます。

補正の際の注意点

補正用タオルを留める際、腰紐はきつく結びすぎるとお腹が押さえつけられて苦しくなります。あくまでタオルを押さえるための紐なので軽く結びましょう。

また、体型や体の厚みに応じてタオルの枚数や折り幅は変わってきます。補正が無い方が着姿が綺麗な場合もありますので、鏡を見ながら、自身の体型に合った補正をしていきましょう。

補正用の道具

補正用に主に使われるのはタオル2~3枚と腰紐ですが、さらしやガーゼでも補正になります。また、マジックベルトで止めるだけで着用できる和装用補正などを購入しておくと紐やタオルを使わずに簡単に補正ができるので、興味のある方は呉服店などで問い合わせてみるのをおすすめします。

胸が大きい方向けの補正

通常体型の方は上記の腰にタオルを巻く方法でカバーできますが、胸が大きく、どうしても帯に胸が乗るのが気になる方は、より着姿がキレイになる方法もあります。

まずはサラシやタオルなどで胸を押さえつける方法です。サラシかタオルで胸を押さえ、その上から着付けします。胸の膨らみがなくなることでバストとウエストの凹凸差もなくなり、スッキリした見た目になるでしょう。

ただ、上から胸を押さえると苦しくなるのが嫌な方もいるでしょうしタオルで胸を抑える時にたたみ方などを間違えて逆に胸の厚みが増してしまうこともあります。

それらを避けるためにおすすめなもう一つの方法は、和装用補正ブラジャーを着用すること。

着ていても楽で、簡単に、なおかつキレイに胸を押さえる方法が、和服用の補正ブラジャーです。胸が大きいのが気になるけれど、サラシなどでは胸が苦しいという人は、自分のサイズに合った補正用ブラジャーを揃えるのをおすすめします。

まとめ

浴衣を着るときに重要なのは、浴衣に合わせた下着を選ぶことです。浴衣の色や柄に合わせた下着の選び方や、透け防止に注意するポイントなど、基本的なコーディネートの方法を解説しました。また、下着の種類ごとの選び方やおすすめアイテムも紹介しました。正しいサイズや素材、機能性に注目して選ぶことで、快適な着用感を得ることができます。浴衣姿を美しく魅せるためにも、下着選びには注意が必要です。

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written by TAKAHASHI

文化学部卒業後、和文化に興味を持ち地元の歴史ある企業・きもの永見で呉服の世界へ。 日々着物のことを学びながら皆様の「分からない」にお答えしていきます。

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