そこで、立派に巣立っていく生徒さんたちをお見送りされる先生に、ぜひ押さえておいていただきたい着こなしのマナーをご紹介します!
卒業式は先生方にとっても、生徒さん達の門出を祝う大切な式典。TPOをわきまえない不適切な着こなしで、当日恥ずかしい思いをしてしまった…というような事は絶対に避けたいですよね。
卒業式にふさわしい上品な装いになるよう、袴選びの参考にぜひご覧になってください。
目次
先生のための袴選びの基本〈着物編〉
① 式典にピッタリ 上品な訪問着+袴スタイル
訪問着は、未婚・既婚を問わず着用できる準礼装のお着物。フォーマルな装いが求められる場におすすめです。
華やかなものから控えめなものまでデザインの幅が広い訪問着。大胆で華美な色柄は控え、上品な色合いや繊細な柄のものを選ぶと、卒業式にもぴったりです。
訪問着の袴コーディネート
② 年代を問わない シンプルな色無地+袴スタイル
既婚・未婚を問わず幅広い年代に似合う定番の着物が「色無地」。色無地は黒以外の色で一色で染まった着物で、柄がなくシンプルな見た目であることが特徴です。
どんな場面にも合う万能な着物で、無地の袴を合わせれば、凛とした着こなしになり、卒業式にふさわしい印象となります。
色無地の袴コーディネート
先生のための袴選びの基本〈袴編〉
袴は先生方が着られる場合、落ち着いたトーンの単色のものをおすすめします。中でも、 紺・紫・緑・エンジ色 といった定番色は上品にまとまります。
もし色で迷った時は、紺を選べばどんな着物でも違和感なく合うのでおすすめです。
先生の袴姿としてNGな装いは?
卒業式の主役はあくまで卒業生。主役の卒業生たちよりも派手になってしまわないように気をつけないといけません。
前の項でご説明したような種類の着物と袴を選んでおけば、卒業式にふさわしい装いとして安心いただけますが
その一方で、どんな着物と袴がNGなのかをポイントに分けてご説明します。
こんな着物・袴の装いはNG!
振袖などの華美な着物
派手な色使い・大きな柄の着物
柄や刺繍入り・派手な色の袴
華美なメイク・ヘアスタイル・髪飾り
これらの装いは生徒さんを送り出す際にご着用されるには華美になりすぎる着姿。成人式や大学の卒業式のようなご自身が主役の場ならともかく、 学校の先生という立場としては、避けた方が良いでしょう。
また、先生たちにふさわしい袴の着こなしは、地域や学校によって差がありますので、衣装を決める際には事前に職場の先輩に相談してみたり、過去の卒業式の写真を見たりして確認しておくとよいでしょう。
袴を着るのに必要な道具
袴と着物を着るのには必要な小物や道具がいくつかあります。卒業式直前に慌てることのないように、事前に足りない小物が無いかを確認しておきましょう。
着物
袴
長襦袢
着物の下に着て、表面には衿部分だけ見えます。半衿は柄物を避けて白を合わせましょう。
着物と寸法があっているか、お気をつけ下さい。
半幅帯
浴衣の帯です。着物と袴の間に1~2センチほど見えます。 作り帯などのすでに完成している帯はNGです。
草履
足元はブーツではなく草履を合わせるのが礼装としては一般的です。
足袋
足袋は白いものを選びましょう。
肌着
長襦袢の下に着る下着です。ワンピースタイプ・セパレートタイプ(上下が分かれたタイプ)どちらでも構いません。
着付け道具
腰紐、前板、伊達締め、コーリンベルト、衿芯、タオル(補正用)
着付け道具は着付けをする美容室によって腰紐の数などがそれぞれ異なります。一度美容室に確認してから準備をしておけば間違いないでしょう。
▼袴の着付けに関する詳しい内容はこちらの記事にもまとめてあります。
凛として大人らしい教師の袴姿は、生徒や父兄にとっては大切な思い出に残る卒業式のワンシーンです。
卒業式に袴姿で参列する際は、上記を参考に節目の日にふさわしい格調高い着物と袴姿で生徒の皆様を送り出してあげてください。
記事を見て頂きありがとうございます。
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written by TAKAHASHI
文化学部卒業後、和文化に興味を持ち地元の歴史ある企業・きもの永見で呉服の世界へ。 日々着物のことを学びながら皆様の「分からない」にお答えしていきます。