この頃、週末になると、卒業式の袴を見に来られる小学生さんご家族をよくご案内するようになってきたように感じます。
数年前に「袴が小学校の卒業式のスタンダード衣装になるかも…」と予想したスタッフもいましたが、今やすっかり定番衣装の一つになっていますね。
そこで今回は、コーディネートや着付けに必要なものなど、初めて袴を選ばれる方も知っていたらご安心な小物を紹介していきます。
目次
きもの永見セレクト 袴コーディネート
袴コーディネートは、大きく言えば「着物」「袴」「半幅帯」からなります。
コーディネートのしかたによって、 かわいい~かっこいい / 古典~モダン など様々な印象を作り出すことが出来ますよ。
こちらはレトロなお柄が人気の卒業式袴
きもの永見では大学生だけでなく
小学生の卒業式袴もご準備しています。
ぜひ試着にいらっしゃって下さい🌸#きもの永見 #卒業式 pic.twitter.com/KUrJCIEqnq— きもの永見 / KIMONO NAGAMI (@nagami_5298) June 30, 2020
袴で印象チェンジ
黒い袴を合わせるとモダンな印象に。 着物の黒い柄が引き立って、全体的に引き締まったコーディネートになります。
水色の半幅帯も袴の黒との対比でスッキリとした色使いに見えますね。
グラデーションの袴を合わせてみました。柄と重衿のピンクが引き立って、より可愛い印象のコーディネートになりましたね。
袴の地紋がキラキラと光って、明るさを演出するのもポイントです。
半幅帯で印象チェンジ
「半幅帯って?」と思われる方もいるかも知れません。
半幅帯はいわゆる浴衣の帯です。またこのあと「袴を着るのに必要なものは?」のコーナーでご紹介します。
半幅帯が見えるのは1~2センチ程度ですが、色々変えてみると差し色のオシャレを楽しんでいただけますよ。
アクセントカラーで個性的に行くのか…着物・袴と同系色で全体をなじませるのか…。実はけっこう重要なポイントだったりするのです。
袴を着るのに必要なものは?
「何を準備したら袴を着られるの?」「ほかの着物と道具は違うの?」
そんな疑問にお答えしていきます。
①~⑦表面に見えるパーツ
①着物…小学生さんのご卒業なら、二尺袖(にしゃくそで)という着物がオススメ。名前の通り、袖の長さが二尺(約76センチ)の着物で、振袖の一種です。振袖より袖が短いので、小学生さんが着られても動きやすい…というメリットがあります。
②長襦袢…着物の下に着て、表面には衿部分だけ見えます。着物と寸法があっているか、お気をつけ下さい。
③重衿(伊達衿)…長襦袢の衿と着物の間に一色入れる衿です。着物によっては重衿が着物に付属している場合もあります。
④半幅帯…浴衣の帯です。画像のように、着物と袴の間に1~2センチほど見えます。作り帯などのすでに完成している帯はNGです。
⑤袴…袴には、ズボンのような形になっているものとスカートのような形になっているものと2種類ありますが、卒業式で穿かれるのはほぼスカート型です。スカート型のほうがお手洗いなども簡単にできるのが良いところです。
⑥草履 or ブーツ&巾着 or バッグ…履物に編みブーツを選ぶか、草履を選ぶかはお考え次第です。近年は大正ロマン風やモダンにブーツを合わせる方も増えてきました。バッグも履物に合わせて選んで頂くと良いかと思います。
⑦髪飾り…こちらもコーディネート次第ではありますが、振袖と同様、「着物に合わせる」だけにとらわれずにお顔映りと「好き!」という気持ちを大切にお選びいただければと思います。
⑧~⑯着付け小物
⑧肌襦袢(きものスリップ)
長襦袢の下に着る下着です。ワンピースタイプ・セパレートタイプ(上下が分かれたタイプ)どちらでも構いません。
⑨前板
帯の表面をすっきり整えます。画像のようにベルトがあるタイプとないタイプがありますが、これもどちらでも変わりなく使えます。
⑩足袋
基本的にご自身の足のサイズと同じものを選ぶと良いでしょう。ただし、足首に太さがあったり、甲高な人はストレッチタイプを選ぶとより快適に履いていただけます。
⑪腰紐
腰紐は美容院さんや着られる方の体型によって多少、本数が変わる可能性があります。5~6本準備していただくと足りるかとは思いますが、着付けしてくださる方に事前に確認するのがベストです。
⑫伊達締め(伊達〆)
腰紐の上から結んで腰紐を安定させる役割があり、2本使います。画像のように、主に1.正絹 2.化繊 3.ゴムのタイプが使われます。
例えば、正絹1本と化繊1本や、化繊1本とゴム1本…など、違うタイプの伊達締めを組み合わせて使うのもOKです。
⑬コーリンベルト
両端のクリップで衿を止める道具で、キレイに衿合わせができます。こちらも1本使う場合と2本使う場合がありますので、着付けしてくださる方に事前に確認するのが確実です。
⑭衿芯
長襦袢の衿の内側に通して衿元を整えます。いくつか種類はありますが、基本的に画像のようなプラスチックタイプを用意しておけば様々な着物でマルチにお使いいただけます。
⑮きものスタッキング
着物用のストッキングで、防寒対策になります。必須ではありませんが、「草履を履こうかな」と思っている方にはあると便利です。
⑯補正アイテム…着物は寸胴の体型のほうがキレイに仕上がるので体の凹凸を少なくするために補正をしますが、そのやり方・道具は美容院さんによって様々です。道具の指定や、タオルを使う場合枚数を指定されることもあるので、⑪腰紐、⑬コーリンベルトと併せて事前の確認がマストです。
ただし、振袖の着付け小物には専用の道具がありますので、詳しくは「これで完璧!振袖を着るのに必要なものは?」をチェックです♪
ひとつひとつ丁寧にお答えさせていただきます!
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草履を履くなら足のくるぶしくらいの長さがキレイに見えますし、ブーツを履かれるなら少し短めで足元をスッキリとさせるのがオススメ。実際に着物を試着していただき、袴を当てながら、ピッタリな袴サイズをご提案いたします♪
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written by ISHIKURA
歴史学科卒業後、地元の歴史ある企業・きもの永見で呉服の世界へ。 日々着物のことを学びながら皆様の「分からない」にお答えしていきます。