新年の特別な時間に、ちょっと着物を着てみようかな?
そんなことを思ってくださったら、これほど嬉しいことはありません。
本記事では、お正月に着物を着てみたい方に向けて、コーディネートのポイントを詳しく解説していきます。
色柄や小物選びから、防寒対策や面倒に感じがちな着物のTPOまでご紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね♪
目次
「お正月に着物を着る」イメージは、実際に着るかは置いておいて、何となく多くの方の想像するところではないでしょうか。
新年に晴れ着を身にまとい、一年の幸を祈ると清々しい気分になれますね。
お正月にはどんな種類の着物を着る?
基本は「袷(あわせ)」の着物
お正月に着る着物としては、まず基本的に裏地のついた「袷(あわせ)」の着物がおすすめです。
裏地の付いた袷に対して、裏地のない着物を単衣(ひとえ)といいますが、単衣を着るには寒い冬は厳しいです。
ただし、冬でも着られる木綿やウール素材などの厚手の単衣もあります。
生地感や厚み、裏地の有無などを見て気候、自身の体感温度に合った着物を選んでくださいね。
おすすめの着物:色無地・付け下げ・小紋など
前提として、自身で着て楽しむためなら、どんな着物でも自身のお好きな着物を選ぶのがベストです。
その中で、特に着たいシーンがある方向けにおすすめの着物をピックアップしてみます。
改まった装いを意識したい方には付下げや訪問着といったフォーマル系の着物がおすすめです。
また、ミスの方なら振袖も場に華やぎが生まれ素敵です。
もっと気楽に格式張らずに着物を着たい方には、色無地や小紋、紬などのカジュアル着物がおすすめです。
場の雰囲気とお好みの両面から選んでみましょう。
色と柄の選び方は?
着物の色や柄も、基本的に自身が好きだと思うものを選んでいただくのが吉です(あまりに季節違いの柄だと違和感を感じるかもしれませんが…)。
それだけでは困ってしまう、という方におすすめの色と柄をご紹介していきます。
おすすめの色: 赤、柔らかい色、深みのある色など
新年とはいえ寒い冬なので、目で見て温かい雰囲気の深みのある色がおすすめです。
ボルドー系や藍色、ブラウンなど、主にカジュアル着物で取り入れやすいのが深みのある濃い色です。
振袖なら赤や白の振袖は特に新年のお祝いのムードを後押ししてくれるでしょう。
ですが、基本的に振袖はどんなものでも華やかに映りますので、あまり色にとらわれずお召になってください。
また訪問着などフォーマル系の着物は柔らかみのある淡い色が上品な雰囲気でおすすめです。
おすすめの柄: 松竹梅、宝尽くし、熨斗、牡丹、雪輪柄など
せっかくのお正月、柄に迷ったら縁起の良い柄の着物も選択肢に入れてみてください。
松竹梅や宝尽くし、熨斗(のし)柄は繁栄や生命の誕生などの意味があり、お正月にぴったりの柄です。
また、牡丹や雪輪は縁起の良い意味もありつつ、季節感も同時に取り入れることができるので、おすすめです。
帯・小物の選び方は?
帯の選び方
帯は、どんな着物を選んだかによって合わせ方が変わってきます。
例えば、訪問着や付下げであれば同じフォーマルの袋帯を合わせてシャキッとした装いに。
振袖なら訪問着と同じ帯も使えますし、更に色柄華やかな帯でも素敵ですね。
気軽な小紋なら帯も気負わず名古屋帯でカジュアルに合わせてみましょう。
着物と同じくおめでたい柄の帯や、季節の草花の染め帯などもおすすめです。
着物の種類と着るシーン、自身の好みに合わせて帯を選びましょう。
小物選び
せっかくの着物コーディネート、小物選びにもこだわりたいものですよね。
たとえば梅の花や干支のモチーフを使った帯留めは、お正月気分を盛り上げる要素になります。
ほかにも白い草履を選び心機一転の清々しさを表現したり、吉祥柄のバッグでおめでたいモチーフを取り入れるのもおすすめです。
どこかにお正月らしいモチーフを付け加えることで、よりおめでたさを演出した装いとなるでしょう。
お正月|着物で出かける時の防寒対策
お正月、冬に着物を着て出かける際は、防寒対策をしっかりしましょう。
和装コートや羽織、さらにはショールやポンチョ・ケープといったアウターを必ず着ましょう。
着物は洋服と違い首元・手首から先・足元の防寒がしにくいもの。
首元にはマフラーやファーを、手や脚には手袋やレッグウォーマーをプラスすると、温かく快適に過ごすことができます。
▼着物のコート・羽織について詳しくはこちら
▼温かい和装肌着についてはこちら
冬の着物「和装肌着」は何を着る?専門店が教える肌着選びと防寒対策
お正月におすすめ!着物コーディネート例
ここからはきもの永見おすすめの着物&コーディネートをご紹介します。
ブルーグレーの小紋| 万筋(まんすじ)洗える着物(袷)
洗える着物 │創世舎 万筋(まんすじ) 洗える小紋 ブルーグレー
創世舎が特選した上質な生地を使用した「万筋(まんすじ)」柄の着物です。
縮緬(ちりめん)風のポリエステル100%素材で、しっかりとしたハリと上品な風合いが特徴でありながら洗濯機で丸洗いOKなのが嬉しいです。
非常に細かい縞模様である「万筋」は遠目には無地のように見え、落ち着いたブルーグレーの色合いと相まって清々しい冬の着こなしになります。
帯や小物でお正月モチーフを取り入れると、さらに季節感に沿ったコーディネートになります。
ベージュの小紋│千筋(せんすじ) 洗える着物(袷)
洗える着物 │創世舎 千筋(せんすじ) 洗える小紋 ベージュ
こちらも創世舎が特選した上質な生地を使用した、「千筋(せんすじ)」の着物です。
縮緬(ちりめん)風のポリエステル100%素材で、しっかりとしたハリと上品な風合いが特徴。
上記の万筋と同じく洗濯機で丸洗いOKで、天気の不安定な季節にも安心です。
万筋ほどではないですが細かい縞模様の「千筋」。
ベージュの柔らかくほのかに温かさを感じる色合いがコーディネートに自然に溶け込みます。
帯や小物を選ばない色味の着物で、帯や小物を主役に持ってきたいコーディネートにもぴったりです。
まとめ
お正月という特別なときに着物を着ることで、日本の伝統を感じる時間を過ごせるかもしれません。
なれた方はコーデにワンポイントを加えて、久しぶりに着る方はまずお持ちの着物を着るところからでも、ぜひはじめてみてください。
普段着物をあまり着ない方も、このお正月というチャンスを機に袖を通して、一年の幕開けをお祝いしてみてはいかがでしょうか。
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written by ISHIKURA
歴史学科卒業後、地元の歴史ある企業・きもの永見で呉服の世界へ。 日々着物のことを学びながら皆様の「分からない」にお答えしていきます。