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和文化

皇后陛下がお育てになっている日本古来の幻の絹・「小石丸」後編

TAKAHASHI
こんにちは きもの永見 高橋です。
前回の記事に引き続き、「小石丸」についてご説明していきます。

小石丸の一般解禁

小石丸は皇室の御養蚕所でのみ育てられていて、一般では生産されておらず入手の難しい存在でした。

しかし、平成10年(1998年)の規制緩和により小石丸は解禁されました。
伝説の「幻の繭」が蘇ったのです。こうして一般養蚕家にも小石丸の飼育が可能となりました。

そこで製品化の門を業界に先駆けて開いたのが京都の帯問屋「誉田屋源兵衛」です。

誉田屋源兵衛は山形県の天皇賞受賞養蚕技術保持者、加藤安治氏の協力もあり財団法人大日本蚕糸会(総裁、常陸宮殿下)の承認化を得ることに成功しました。

さらに平成14年(2002年)には、赤坂の草月会館にて三笠宮妃殿下をお迎えして、「小石丸」展を開催し、そしてその「小石丸の生糸」が平成15年に日本文化デザイン賞で見事「日経MJ賞」を受賞いたしました。

誉田屋はこのようにして日本の原種の繭である小石丸の復活と継続、日本の染色技術の活性化に努めました。

 

誉田屋源兵衛とは

京都室町で帯屋として知られる「誉田屋」。織・染の高い技術をもつ織物創作で280年の歴史をもつ老舗の帯問屋です。

現在は十代目である山口源兵衛氏が、代々受け継がれてきた技術とともに革新の精神を持って呉服業界に次々と作品を発表しております。

その他にもジャンルを超えたコラボや古代織大麻布の復活など、日本文化を伝承するものづくりに取りまれています。十代目山口源兵衛はアートに造形が深く、自ら帯のデザインを手掛ける独特の美学が注目を集めTOYOTA86のイメージキャラクターにも起用されました。

誉田屋源兵衛がこの長い年月を帯問屋として続けられたのは、伝統の技を高め乍ら新しい帯を求め、常に戦ってきたからこそといえます。

 

誉田屋が作る美しい浴衣

誉田屋では帯はもちろん、着物やゆかたも作られています。

着物や帯だとハードルを高く感じてしまう方も、浴衣でしたら夏場に気軽に着ていただけますのでおすすめですよ。

そこで、きもの永見でお取り扱い中の誉田屋浴衣をご紹介させていただきます。

こちらは朝顔が印象的な浴衣です。ピンクと水色の色違いで印象がだいぶ変わって見えます。

線香花火の浴衣と鮮やかなブルーの笹の葉が描かれている浴衣。

どちらも夏らしく、かつ他の方とは被らないような個性もある着こなしになりますよ。

 

モダンなお柄の浴衣も集めてみました。

赤と黒の市松模様の浴衣はお祭りの時でも、ひと目で見つけられそうな浴衣です。モダンでかっこいい雰囲気をお探しの方におすすめです。
黒をベースにしたモノトーン調の真中の浴衣、描かれているのは実はひまわりなんです!黄色くて明るさの象徴のような印象が強いひまわりですが色が変われば全く違って見えますね。
そして今まで見たことないようなお柄の浴衣、「ハイヒール柄」です。色とりどりのハイヒールがポップで人目を引くこと間違いなしです。

男性物の浴衣も数多く揃えております。
破れ格子、というこちらのお柄は10代目山口源兵衛社長も愛用のお柄です。芸能人の方にも誉田屋の破れ格子の浴衣を着用している方は多く、テレビで見かけたことがある方もいらっしゃるのではないのでしょうか?

 

誉田屋が作る美しい帯

こちらはバショウ科の多年草、糸芭蕉の繊維から作られた糸・芭蕉糸で織られた羅(ら)の半巾帯です。
羅は経糸と緯糸を複雑に絡み合わせて隙間を作った透け感のある織り方です。
最大の特徴は芭蕉の張りのある肌触りからくる清涼感と、羅の通気性に優れた織りの快適性。日本の蒸し暑い真夏の気候にぴったりの半幅帯です。
また、ベージュがかった白と差し色の芭蕉糸を交互に使って、パッと目を惹くお柄を浮かびあがらせています。

これからの時期にぴったりな誉田屋の浴衣や帯を、ぜひ店頭にてご覧になってくださいませ。

 

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written by TAKAHASHI

文化学部卒業後、和文化に興味を持ち地元の歴史ある企業・きもの永見で呉服の世界へ。 日々着物のことを学びながら皆様の「分からない」にお答えしていきます。

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