今は着物がより身近になって 楽しい毎日を送っています。
着物のお手入れについてのご相談をお受けするときに質問されるポイントをまとめてみました。
きもの着用後
着物を着てお出かけした後は、楽しかった一日を振り返りながら着物を脱いだら
まず、着物をハンガーに掛けて1~2日(少なくても2時間以上)おき、湿気をとばします。
ここで注意ポイント!
・汚れやシミなどないか点検してください。
・室内でも必ず日の当たらない場所で(日光は移動しますので気をつけて)
・障子越しの日差しにもご注意を
着物のご相談の中に、日にヤケたことに関するものがあります。中でも障子の桟の跡が着物にヤケ残っていたケースもありました。
湿気を取ったら畳みます。
シーズン中にまだ着る着物は、次の出番までしまっておきましょう。
もし、気になるシミや すぐに落とさないと取れなくなる汚れ などのある場合はシーズン中でもシミ取りを依頼します。(ご自分で判断がつかない場合はご相談下さい)
シーズン終了
次のシーズンも安心して着用できるように シーズン終了後には、お手入れに出します。
お手入れとは?
丸洗い、水洗い、シミ取り、色直し などがあります。
着物を着るとまず気になるのが 汚れやシミです。
汚れやシミなどを見つけたら 洗えるポリエステルの着物はお家で洗うことが出来ますが、
着物に使われている素材の多くは正絹と呼ばれ【絹】です。
絹は水に濡れると縮んだり、風合いが変わってしまう性質があるので洗濯は、専門家にお願いすることをオススメします。
(以前、正絹の長襦袢をお家で水洗いされ、縮んでしまったとご相談がありました…。)
専門家とは『悉皆屋』と呼ばれています。
悉皆とは「全部」の意味です。着物にまつわる全ての事を請け負う仕事なので悉皆屋なのですね。
永見では長年のお付き合いで信頼している、京都の悉皆屋さんにお願いしています。
丸洗いとは
この作業により、ファンデーションや袖口の黒ずみをキレイに落とすことが出来ます。(シミが変色している場合や水溶性のシミは残ります。)
また、通常の丸洗いにプラスして、溶剤に抗菌剤、防カビ剤が配合されていますので、虫干し以上の効果があります。
洗浄機・洗浄剤も新たに導入し、より良いトリートメント効果が得られるようになりました。丸洗い後は、熟練のプレス作業員によるプレス仕上げで、「丸洗い」の作業は完了します。
もちろん、専門スタッフが着物の点検を行いますので、単に丸洗いだけではなく、お客様の不安や心配に対応した様々な処置のご提案をさせていただくことができます。
お気軽にご相談くださいませ。(丸洗いについてより)
水洗い
丸洗いでは水溶性の汚れは取り切れません。
特に汗は水溶性の汚れのため、汗が気になるときは「汗抜き」を別途されることをお勧めします。
浴衣など綿や麻などの水に強い素材で特に汗をかいた着物は水洗いをされるとよいです。
シミ取り
丸洗いで取り切れないシミは、そのシミの種類によって溶剤を変えながら丁寧にしみ抜きをしていきます。
何が付いてできた汚れなのか分かれば知らせてください。
色直し
衿など、変色してしまっていたりすると変色した箇所に色を挿して変色がわからないようにする技術です。
カビが発生していたら
長い間、着物をしまったままで カビが!
カビの発生原因には3つの要素があります。
① 湿気・・・梅雨の時期や風通しが悪いと湿気が多くなります。着用機会がが少ない着物は特に湿気が抜け難くなり、その代表が黒五ッ紋付(喪服)です。
② 気温・・・温度の上がる梅雨から夏がカビの増殖の最盛期です。
③ 栄養源(糊、タンパク、糖分等)・・・生地に残った糊(黒染、大島紬、長襦袢等は糊を多く含みます)や、食べこぼしのシミなどもカビの原因になります。
① 着用する
② 虫干しをする
③ 着用後は、悉皆屋に早めに点検、お手入れに出す
お見積り
いつもお願いしている京都の悉皆屋さんでは、手入れの着物は まず見積もりをされます。
必要な作業に対して価格がいくらなのかを 手入れ作業にかかる前に見積もりが来ます。
見積もりを確認し、価格が分かってから必要に応じて シミ取りをするのかしないのか判断が出来ます。
手入れが出来上がってから、びっくりするような高額を請求される心配もありませんので、安心ですね。
手入れにまつわる心配・悩み
よく言われるのが
「どこに持って行っていいかわからない」
「よそで買った着物でもいいの?」
と、心配されますが そうぞ きもの永見へお持ち下さい。
お見積り無料です。
お手入れの期間は、お見積りのお返事をいただいてから 通常60日程度いただいております。(シミの状況に応じて更に日数がかかる場合があります。)
お急ぎの場合は別途ご相談させて頂きます。
お手入れ後は、新しいたとう紙に入れて納品いたします。
きちんと、お手入れをしておけば 次のシーズンで着物を着るときや、何年後に出番がやってくるかわからないフォーマル着物も安心ですね。
数年出し入れをしない着物は除湿の管理にもお気をつけ下さいね。
直前になって慌てないようにキレイにしてしまっておくと安心ですね。
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written by A.OTA
きもの永見「美装流着付け教室」講師。 「着物でお出かけしてみたい」そんなあなたのお手伝いを致します。 着付け教室HP https://kimono-nagami.com/school/