鳥取県米子市で振袖・着物のレンタルやクリーニング・着付け教室はきもの永見

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和文化 お知らせ

きもの文化検定とは?~対策範囲や勉強方法~

きもの文化検定とは?

好きだからこそ…「きもの」やその「歴史と文化」について詳しくなれる。

「きもの文化検定」は、きものを学ぶことを通して「きもの文化」への理解を深め、もっと「きもの」に親しんでいただくことを目的としています。

(きもの文化検定 公式サイトより)

https://www.kimono-kentei.com/about/index.html 

きもの文化検定とは、一般社団法人全日本きもの振興会が行う検定です。日本の伝統衣装である和服(きもの)について学び、きもの文化に親しんでもらうことを目的とした検定、とされています。

お客様
きものを着るのは好きだけど、きもの文化検定って敷居が高そう…。
TAKAHASHI
「検定」と聞くと、どうしても難しそうなイメージがありますよね。

もちろん、着物の名称などの基礎知識についても出題されますが、きもの文化検定の出題範囲は幅広く、きものをより楽しむための知識が幅広く吸収できます。

例えば、きもののコーディネートだったり、収納・お手入れなど管理方法といったきものを着る方は知っておいたら役立つ情報が豊富にあります。

振袖の正しいお手入れ

これからきものを着てみたいという方、きものをよく着るけれど、もっとコーディネート等について詳しく知りたい!という方にとってもオススメなのがきもの文化検定の勉強です。

合格を目指すという目標の達成も大切ですが、教本を見て勉強して知識をつけることで、よりきものを楽しむことができます。

きもの文化検定の出題範囲

きもの文化検定が含む範囲はこのような情報になります。

きもの文化検定 出題範囲

・きもの・帯・小物  ・羽織とコート
・男のきもの  ・子供のきもの
・きものの主な産地と特徴  ・きものの歴史
・素材と夏物  ・ゆかた
・基本的なきもののコーディネート
・日本の色 ・きものの文様
・きものの紋 ・きものを着るときに必要な物
・きもの各部の名称 ・収納と手入れ
・美しい立ち居振る舞い
・プレタポルテのきものを楽しむ/アンティークきもの/きものの習わし 等
・染めと織りの現場を訪ねて ・染めと織りの産地
・糸と白生地 ・日本の伝統色
・きものの歴史と模様 ・仕立て・小物・悉皆

基本的に情報は公式教本から出題され、検定の内容は等級によって異なります。

各等級ごとの出題範囲

5級

きものに関する一般常識の習得/公式教本Ⅰの中から90%以上を出題

4級

きものに関する初級知識の取得/公式教本Ⅰの中から90%以上を出題

3級

きものに関する中級知識の習得/公式教本Ⅰ・Ⅱの中から90%以上を出題

2級

きものに関する上級知識の習得/公式教本Ⅰ・Ⅱの中から70%以上を出題

1級

きものに関する専門知識の習得/きものに関する全ての範囲から出題

 

きもの文化検定の公式教本及び委員会推薦図書

きもの文化検定公式教本I きものの基本

きものについて、基本的なことを学ぶのに役立つのがこちらの教本です。写真付きできものの種類・名称などからわかりやすく説明されているので、きもの文化検定の受験勉強としてはもちろん、これからきもののことを知りたいという方にもオススメの一冊です。

きもの文化検定公式教本Ⅱ きもののたのしみ

きもの文化検定3・2級試験の出題範囲となる公式教本です。
写真を多用したページ構成で、きものの歴史から染め・織り・文様などがわかりやすく解説されています。
きものについて、より専門的な内容となっていますので、きもの文化検定受験者のみならず、きもの愛好家の方にもおすすめしています。

過去問題集

こちらはきもの文化検定の過去の問題が年度ごとに全問収録されています。

また、過去の問題以外にも「きもの文化検定」の歴代一級合格者が作成された分野別強化問題も掲載されています。歴史、文様、仕立て、技法、産地、素材、色などの分野に分けてそれぞれ問題が作成されているので苦手分野の対策としても役立ちます。

こちらはきもの文化検定の合格を目指している方は目を通しておいたほうが良い一冊でしょう。

 

テキストはこちらから購入いただけます。こちらで、教本や過去問題集、その他にもきもの文化検定推薦図書が扱われています。

▼テキストを見る

きもの文化検定を行っている一般社団法人全日本きもの振興会とは

全日本きもの振興会は、きものに関する知識の普及を通じて民族衣裳に対する国民の再認識ときもの文化の向上を図ることを目的として設立された一般社団法人です。

全日本きもの振興会は発足以来、11月15日を”きものの日”と定め、この日を中心に七五三詣りや全日本きものの女王コンテストの開催、テレビ、新聞、ポスター等によるPRを全国的に展開しています。高校でのきもの教育や大学生、社会人に向けたきもののセミナーなど、様々な和文化推進事業を行っています。

七五三ご祈祷

きものの日の由来は?

11月15日がきものの日になったのには昭和39年の東京オリンピックが関係しています。訪日された方があまりにもきもの姿の人がいないことに驚いたという声から着物の普及と振興を目指して制定されたのです。

参考

一般社団法人全日本きもの振興会 きもの生活文化情報サイトきものねっと

https://www.kimono-net.or.jp/corporate/about/index.html

きもの文化検定を取得するメリット

きもの文化検定に合格すると、「きもの文化検定合格者特典協力店・施設」できものや帯、小物などを特別価格で購入できたり、施設利用の優待など特典を受けられます。

きもの文化検定合格者特典協力店・施設の確認はこちらから

https://www.kimono-kentei.com/tokuten/

試験はどんな方法で行われるの?

検定の試験は年に2回行われ、その内容と回答方法は等級によって異なります。

2021年きもの文化検定 予定

春日程 令和3年6月24日(木)

会場

東京・京都 2都市

時間

内容

5・4級

18:40~19:00

試験説明

19:00~20:00

試験(60分)

 

秋日程 令和3年11月7日(日)

会場

東京・愛知・新潟・京都・大阪・岡山・広島(福岡・沖縄)

時間

内容

5・4級

10:50~11:10

試験説明

11:10~12:10

試験(60分)

2級

10:50~11:10

試験説明

11:10~12:40

試験(90分)

<休 憩>

3・1級

13:40~14:00

試験説明

14:00~15:30

試験(90分)

 

5・4級

マークシート方式またはCBT方式による

四肢択一方式で60分・100問以内

(5級と4級は同一問題)

5級は60%以上の

正解で合格

4級は70%以上の

正解で合格

3級

マークシート方式またはCBT方式による

四肢択一方式で90分・100問以内

70%以上の正解で合格

準2級

2級

文言選択・記述方式で90分・100問以内

準2級は60%以上の

正解で合格

2級は70%以上の

正解で合格

準1級

1級

文言(語彙)記述・文章記述方式で

90分・100問以内

準1級は60%以上の

正解で合格

1級は70%以上の

正解で合格

 

※春日程で5・4級を、秋日程で3級を同時には申し込めません。春日程での4級の合格をもって、秋日程で3級を申し込むことができます。

値段はいくら?

きもの文化検定の価格は等級にによります。

5・4級 4,800円

3級 5,800円

併願(5・4級と3級) 10,600円

2級 8,800円

1級 9,800円

1級(リピート割) 6,800円

学校や法人、団体で受験すると、割引が適用されるので、確認しましょう。

どれくらい勉強したらいいの?

合格率と難易度

受験人数などは年によってはさまざまですが、ここ5年間の平均的な合格率は約56,2%です。

https://jqos.jp/minkan/kimonobunkakentei

実際の問題を解いてみましょう

2級の問題はこちらから

https://www.kimono-kentei.com/trial/index3.html

本場大島紬は、盛んになった江戸時代には「ア」を用いていましたが、大正時代には絹練糸を用いるようになりました。また明治後期には絣糸作りのための「イ」が開発されて模様がいっそう精緻になりました。現在は泥染めを施した「泥大島」のほか、化学染料による「ウ」、春先やひとえにふさわしい白地の「白大島」、透けるように薄い「エ」などがあります。

1:薄大島 2:色大島 3:綿糸 4:高機 5:紬糸 6:染大島 7:締機 8:夏大島 9:麻糸

1級の問題はこちらから

https://www.kimono-kentei.com/trial/index4.html

問 7

重ね着について150字~200字以内の文章で書きなさい。

(平安時代に代表される男女の着装法、日本独特の風土と価値観、重ね着の問題点について

必ず触れること)

 

きもの文化検定の勉強法

お客様
きもの文化検定の勉強方法って、実際どんな風にしたらいいの?
TAKAHASHI
実際にきもの文化検定2級を取得した元スタッフに話を聞きました。これから検定を受けたい方、きもの文化検定に興味がある方必見の内容です。

どんな勉強法を行いましたか?

長谷川さん
基本はきもの文化検定の公式テキストや、公式から出ている推薦図書をじっくり読みました。試験は、公式本及び推薦図書に書かれていることが素直に出てくる印象でした。
TAKAHASHI
テキストを使った勉強がメインになるんですね。
長谷川さん
高い級を狙う場合は、セミナーに行くと問題の傾向予想なども聞ける場合もあるので、そちらもおすすめです。今はWEBセミナーもあるみたいです。

 

試験で難しかった問題などはありましたか?

長谷川さん
1級受験で驚いたのが、「はいからさんが通る」や「源氏物語(何故か瀬戸内寂聴訳ver)」から出題されたことですね。「源氏物語」は、「この宴の時の光源氏の装いは?」という超難問でした。
なので、マンガなども含めた歴史物の文化作品の有名、人気どころに色々触れるのも良いと思います。

最後にきもの文化検定を勉強してよかったことを教えてください。

長谷川さん
着物の種類とそれらのTPOが分かるようになることが、勉強していて良かった点です。また、着物に対するハードルがぐっと下がると思いますね。
TAKAHASHI
なるほど。長谷川さんが勉強をしていて特に楽しかったと思う分野はありましたか?
長谷川さん
楽しみにつながったと思ったのは、着物の柄の意味を学んだことです。「この柄にはこんな意味があるのか…」というようなことが分かるとより自分一層自分の好みなものを選びやすいです。

コーディネートも自分の中で「実は今日の柄にはこんな意味を込めているの…」と自分なりの解釈を作りながら楽しめたりします。

TAKAHASHI
着物に使われている柄の意味がわかると、コーディネートの幅も広がりそうで楽しくなりますね。

ありがとうございました。

まとめ

いかがだったでしょうか?

きもの文化検定を取得することでさらに着物のことが好きになるのではないでしょか?ぜひ取得してみてください。

written by TAKAHASHI

文化学部卒業後、和文化に興味を持ち地元の歴史ある企業・きもの永見で呉服の世界へ。 日々着物のことを学びながら皆様の「分からない」にお答えしていきます。

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