「振袖は決まりました!」という方、草履バッグの準備も万全でしょうか?
履き物やカバンのことを忘れていた…という方も、中にはおられます。
そこで今回は、振袖用の草履バッグって、どんな物があるの?また、どんな草履バッグを選べばいいの?など、草履バッグ選びのポイントをご紹介していきます!
「まだ振袖を決めてない!」という方は↓の記事も参考にしてみてください。振袖の選び方~当日までの流れを詳しく紹介していますよ。
目次
草履バッグの種類
よく洋服や靴で、フォーマルであったりセミフォーマル、またはカジュアルといった装いを意識したことがある人は多いのではないかと思います。
実は草履バッグにも「フォーマル」「カジュアル」があることをご存知ですか?
何が違うの?と思われる方も多いかと思います。
まずはこの2種類の違いを見ていきましょう。
フォーマル
フォーマルはいわゆる正装のことで、お呼ばれ・式典などかしこまった場のこと。
フォーマルの草履バッグは、訪問着や留袖など改まった場で着る着物に合わせて使います。
洋装で言うところのハイヒールやパンプスのようなものですね。
台(足をのせる部分)はゴールド・シルバー・白で、鼻緒もゴールド系やシルバー系の色が代表的です。
カジュアル
カジュアルはいわば普段着。お友達と遊びに行くときや、気軽なお出かけで用います。
着物も、小紋や紬などカジュアルな着物に合わせて使います。光沢のある色が使われるフォーマルの草履バッグに対して、カジュアルはあまり光沢のないマットなもので少しくだけた印象になります。
振袖で使える草履バッグは?
冒頭でも少し触れたとおり、振袖ではフォーマルの草履バッグを使います。
「成人式」は「式典」だから…というのもありますが、実は理由はそれだけではありません。
皆さま、振袖というと、どのようなときに着る着物だとイメージしますか?
「振袖は成人式・二十歳で着る衣装」というイメージが強い方もおられるかもしれません。
それももちろん間違いではありません。
それだけでなく振袖は「未婚女性の第一礼装」=「最も格が高い着物」なのです。
(ちなみに、既婚女性の第一礼装は「黒留袖」。結婚式で両家のお母様などが着る黒い着物です。)
ですので、振袖にはフォーマル草履バッグを合わせるのが鉄則なのです。
次は、実際に草履バッグを選ぶときのポイントをご紹介していきます。
ぴったりな草履バッグを選ぶポイントは?
草履バッグを選ぶといっても、どこを見て、何を基準にして選んだらいいか分からない方も多いと思います。
大きなポイントとしては「振袖に合わせた草履バッグを!」ということが挙げられます。
昨今、雑誌やネットなどからたくさんの情報をリサーチして、下調べを念入りにするお嬢様がとても増えていて、その中で心惹かれるデザインの草履バッグに出会うこともあると思います。
そこで思い返してほしいのが「お嬢様自身の雰囲気と、振袖の雰囲気にマッチするかな?」ということです。
振袖を選ぶとき、多くの方は振袖・帯・帯揚・帯締め…など様々なパーツを、デザインや色を見ながらコーディネートされたと思います。
大きく言えば、草履バッグもそのコーディネートの一部。せっかく作り上げたお嬢様にピッタリの振袖の雰囲気、手もと・足もとまで彩りを添えたいですよね。
具体的に草履バッグを選ぶときのポイントを次に挙げてみます。
草履バッグの色・柄で選ぶ
振袖の色や柄の系統(たとえば古典柄・レトロ系・モダン系など)のイメージとかけ離れた草履バッグはNG。
系統が違うものを選んでしまう、振袖と草履バッグがそれぞれは素敵なものでも、合わせたときにちぐはぐな印象になってしまいますよね。
草履バッグの形・素材で選ぶ
形なら丸型のバッグ・四角形のバッグであったり、草履の底の厚さなどで印象やお好みが出てきます。
素材感なら帯地を使った織り素材の物や、つるっとした質感のエナメルなど…こちらも上のようにバランスを見つつ、最終的にはお好みで選ぶのが吉です。
バッグの大きさで選ぶ
意外に大切なのがバッグの大きさ。振袖を着るときは、基本的にあまり大きなバッグは持ちません。あまり大きなバッグを持ってしまうと、振袖とのバランスが取れず、着姿がキレイに見えなくなってしまいます。
気持ち小さめのバッグで、最低限のものを入れて持つのがきれいな着姿のポイントです。
▼成人式当日のオススメ持ち物はこちら
総合して、振袖姿でバッグを持ってみたとき(もしくは着る予定の振袖の写真などにバッグを当ててみたとき)に
☑バッグが浮いているような気がする
☑バッグだけ目立ちすぎている
☑着姿に対してバッグが大きすぎてバランスが取れていない
などの物は避けるのが吉!
草履バッグを含めた全身コーディネートの調和が取れるように選んでみましょう♫
草履バッグはセットのものを選ぶべき?
たまに「草履とバッグはセットのほうが良いんでしょうか?」と質問をいただきますが、バランス良く合わせた草履とバッグなら、セットでなくても大丈夫です。
本来の第一礼装としての振袖であれば、同じ帯地の柄のセットになった草履バッグが望ましいとされています。
しかし、最近の成人式では全体としてバランスが取れていれば、必ずセットでなくても良いという考えの方が多いです。
たとえばお母様の草履バッグをご検討していたご家族さんで、バッグは使えそうだけれど草履は劣化して履けそうにない、というお話をしばしば伺います。
その場合はバッグはそのままお使いいただき、草履のみ新調して組み合わせて使っていただくのもOKです。
草履バッグの種類いろいろ
では、実際にどんな草履バッグがあるのか見ていきましょう。
①成人式専用!お洒落なレトロモダン草履バッグ
赤の丸菊が特徴的な草履バッグ。鮮やかな配色や丸くて可愛い形は、まさに成人式といった華やかな雰囲気です。
柄はしっかりとした古典柄なので、同じ古典柄のお振袖に華やかさをプラスしたり、お母様などの振袖に合わせて今風にアレンジしたりと、いろいろな使い方をお楽しみいただけます。
赤い地色に桜の柄が可愛らしいこちら。
実は草履とバッグは別々のものなんですが、配色や柄を揃えることで、初めからセットでなくても統一感を出すことができます。古典柄でありながらも可愛さを忘れないデザインは、手元・足元の可愛さを追求したいお嬢様にピッタリです。
こちらも同じく、別々の草履とバッグを組み合わせたもの。白と黒の配色を揃えてモダンな雰囲気の草履バッグにすることができます。
レトロモダンな雰囲気の振袖に合わせるもよし、古典柄の振袖に合わせてモダン感を演出しても素敵ですね。
②長~く使える!オーソドックス古典の草履バッグ
丸い形で可愛さを残しつつも、落ち着いた雰囲気を演出する草履バッグセット。ゴールドの帯地を使ったこちらは成人式だけでなく、ご友人の結婚式やお呼ばれなどでまた振袖を着たときや、訪問着を着たときにもお使いいただけます。
上の草履バッグよりも、ゴールドを中心としたスッキリタイプ。形も上の物に比べるとスクエア型で、より訪問着などのフォーマル着物に合わせていただきやすいデザインになっています。
まとめ
・大切なのは振袖との調和。セットタイプは安心です。
→振袖に対して草履バッグが浮いていない?
→着姿に対してバッグが大きすぎていない?
・持ち物はコンパクトに。お金はミニ財布などに少しだけ入れていくのが吉!
・お持ちの草履バッグを使うことをお考えなら、使う前に劣化など状態をチェックしよう
・最終的には、あなたが「これ!」と思うものを選ぶのがベスト。気に入った草履バッグで後悔のない成人式を✨
草履が痛いときの解決法
いかがでしたか?
今回は振袖の草履バッグについて特集してきました。
もし、「気に入った草履を買った/借りたけど、痛くて履けない!」という方はコチラの記事をチェック!
この道50年以上、見てきた草履は20万足を超える花緒挿げ師・細井憲司先生に、痛い草履の解決法~失敗しない草履の選び方まで徹底インタビューしました。
草履バッグは振袖コーディネートの一部です。
ぜひ振袖とご自身にバッチリ合って、「好き!」と思える草履バッグで素敵な成人式をお迎えくださいね。
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written by ISHIKURA
歴史学科卒業後、地元の歴史ある企業・きもの永見で呉服の世界へ。 日々着物のことを学びながら皆様の「分からない」にお答えしていきます。