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和文化 きものコンシェルジュ

「洗える着物」はどこまで着て行ける?着用ルールや相場価格・選び方を徹底解説

 

小千谷縮

「着物をもっと手軽に着たい」という方におすすめしたい洗える着物

お手入れのハードルが高く感じる絹の着物とちがい、化繊や綿素材の洗える着物はきもの初心者の方でも扱いやすい手軽さが魅力です。

ですが、洗える着物の着用シーンに関するルールや値段など、わからないことも多いですよね。

今回は、洗える着物の着用シーンや素材・柄づけ・季節ごとの選び方、相場価格などをわかりやすく解説していきます。

TPOごとにおすすめの洗える着物のデザインも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

洗える着物はどこまで着て行ける?着用シーンのルール

洗える着物2

絹素材でない洗える着物がどんな席まで着て行けるか、着用のルールが気になる方は多いことでしょう。

はじめに洗える着物の着用シーンについて、基本の考え方を解説します。

洗える着物は基本的には普段着におすすめ

洗える着物は基本的には普段着の着物としておすすめしています。

なぜなら、洗える着物の一番のメリットは自宅でのお手入れが簡単なところ。

着る回数の多い普段着の着物だからこそ、洗える着物の利点が生きます。

めったに着ないフォーマルな着物は汚れることも少ないため、あえて洗える着物を選ぶ必要性はあまりないといえるでしょう。

洗える着物は、お友だちとのランチや着付け・お茶のお稽古などに着用できる「小紋」などが特におすすめ。

和装の中でもカジュアルシーンで着用する着物として洗える着物を選ぶ方が多いです。

柄づけによってはセミフォーマルまでOK

普段着におすすめな洗える着物ですが、柄づけによってはセミフォーマルの席まで着用可能です。

たとえばポリエステル素材の洗える着物でも、柄づけが訪問着であれば結婚式にゲストとして出席する際に着用してもOK。

色無地や付け下げであれば、お茶席などで着用できます。

洗える着物でも、セミフォーマルな席に着て行くことを想定された柄づけであれば、正絹の着物のTPOに合わせて着用が可能です。

洗える着物の種類は?素材・柄づけ・季節ごとの選び方

洗える着物3

洗える着物にはさまざまな種類があり、着用シーンや季節に合わせて素材や柄づけ、仕立て方法を選ぶ必要があります。

洗える着物の種類についてくわしく紹介します。

洗える着物の素材

洗える着物の素材は、主に以下の3点です。

【洗える着物の主な素材】
・ポリエステル
・木綿
・麻

洗える着物の素材は、有名な「東レシルック」をはじめとするポリエステル素材がとくに人気です。

ポリエステル素材のなかでも質の良い着物は風合いが絹に近く、正絹の着物と同じく小紋や色無地など、さまざまな種類の洗える着物が作られています。

化繊の着物でもTPOにあうデザインを選べば、幅広いシーンで着用できます。

木綿や麻は洗える素材の着物として歴史は古いですが、基本的には普段着としてカジュアルなシーンでのみ着用可能な着物です。

洗える着物の柄づけ

洗える着物も、絹の着物と同様にさまざまな柄づけの着物があります。

【洗える着物の柄づけ】
・訪問着
・付け下げ
・色無地
・江戸小紋
・小紋
・織柄

洗える着物も柄づけによってふさわしい着用シーンが変わってきます。

たとえば化繊の洗える着物であっても、訪問着の柄づけであれば結婚式や式典などに着用することができます。

付け下げや色無地、江戸小紋はお茶席などに、小紋は食事会やお稽古などにおすすめです。

ただし素材が木綿や麻の着物の場合は、小紋の柄づけであってもカジュアルな日常着になります。

着用する季節

洗える着物を選ぶときは、着用する季節に合った仕立て方法を選びましょう。

【着用する季節ごとの仕立て方】
・10月~4、5月:袷(あわせ)
・6月・9月:単衣(ひとえ)
・7月・8月:夏物(なつもの)

ポリエステル素材などの洗える着物も、基本的には絹の着物と同じく季節ごとに仕立て方を変えます。

化繊の着物でも袷の時期には裏地をつけ、夏には透け感のある薄物を選びましょう。

ただし、上記の仕立て方は一般的な着物の衣替え時期に合わせたものなので、昨今の季節感に合わせて仕立るのもよいでしょう。

【TPO別】洗える着物のデザインのおすすめ

洗える着物4

着て行く場面により、洗える着物のふさわしいデザインは異なります。

TPOごとにおすすめの洗える着物の種類と色柄を紹介します。

ランチ会:花柄など好みの色柄の洗える小紋

ランチ会などの食事会には、お好みの色柄の洗える小紋がおすすめです。

お楽しみのお出かけシーンにはルールがないので、自分好みのデザインの着物を選べばOK。

気軽な洗える着物の中でも、楽しい色柄の小紋がとくにおすすめです。

季節にあった花柄の小紋などを着て行けば、ランチの席での会話にも花が咲くことでしょう。

カジュアルなお店でのランチ会であれば、化繊の小紋のほかに木綿や麻の洗える着物を着て行くのも◎です。

▼洗える着物の小紋についてはこちら

「洗える着物の小紋」はお出かけにちょうどいい!着用シーンや柄の選び方をチェック

着付けのお稽古:黒など汚れが目立たない色柄の洗える小紋

着付けのお稽古で使用する着物は、汚れが目立たない色柄の洗える小紋などがおすすめ。

小千谷縮

着付けの練習には基本的にどんな着物を選んでもOKですが、手持ちの訪問着などフォーマルな着物を練習に使うのは気が引けることでしょう。

洗える着物は着付けの練習にも、ちょっとしたお出かけにも着られるちょうどよさが魅力のひとつです。

洗える着物の中でも黒の江戸小紋調など、汚れが目立たない色柄であれば着付けの練習にも気兼ねなく使用できるでしょう。

お茶席:グレーや緑などの落ち着いた色の洗える色無地

お茶席やお茶会には、グレーや緑など落ち着いた色の色無地がおすすめです。

小千谷縮

お茶の席では華美な着物は好まれないため、洗える着物の中でもシックな色の色無地や江戸小紋が適しています。

グレーや緑、淡い水色など、落ち着きのある上品な色の洗える着物を選びましょう。

ただし茶道の世界は社中によって着物に関する考え方が異なります。

お茶席用の着物を誂える際は、事前に先生に確認をとるのが安心です。

【種類別】洗える着物の相場価格

洗える着物5

洗える着物はいくらくらいの金額で購入できるのでしょうか?

種類別・洗える着物の相場価格を以下の表にまとめました。

種類

反物価格

仕立て代込みの価格

東レシルック

約50,000円

約100,000円

木綿・麻など

約30,000~50,000円

約60,000~100,000円

プレタ(仕立て上がり)

約40,000円


洗える着物の販売価格は、
正絹の着物よりも安いことが一般的です。

洗える着物の素材や着物の種類(柄づけ)によっても異なりますが、東レシルックなら反物価格が約50,000円、仕立て代を含めると約100,000円が相場です。

木綿や麻などの洗える着物なら反物で約30,000~50,000円、仕立て代込みで約60,000~100,000円が相場価格。

仕立て上がったプレタの洗える着物だと、約40,000円ほどで手に入るお店がほとんどです。

【まとめ】洗える着物は一枚あると便利!

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今回は「洗える着物」について、着用シーンや種類、相場価格などをくわしく解説しました。

洗える着物は自宅で洗えるお手入れの手軽さと、雨などの天候を気にせず着られる着物として一枚は持っておきたいアイテムです。

きもの永見では、色無地や江戸小紋などあると便利な洗える着物を取り扱っています。

着物のプロがおすすめする安心な洗える着物で、和服でのお出かけをより気軽に楽しんでみてください。

>>洗える着物のご相談も「きもの永見」まで

CONTACT

TEL0859-39-1234

10:00-19:00/水曜日

written by ISHIKURA

歴史学科卒業後、地元の歴史ある企業・きもの永見で呉服の世界へ。 日々着物のことを学びながら皆様の「分からない」にお答えしていきます。

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