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「洗える着物」はどこまで着て行ける?着用ルールや相場価格・選び方を徹底解説

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着物をもっと手軽に楽しみたい方へ。ご自宅で洗える「洗える着物」は、お手入れが難しい絹の着物と違い、気兼ねなく日常に取り入れられるのが魅力です。

ただし、洗える着物の着用シーンのマナーや選び方には、正絹の着物とは少し違うルールも。

この記事では、着物初心者の方が抱える「洗える着物ってどこまで着て行けるの?」「素材の選び方は?」「値段はどれくらい?」といった疑問を解決します。

「洗える着物」はどこまで着て行ける?着用シーンのルール

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「洗える着物」と聞くと、カジュアルなイメージが強いかもしれませんね。実際には、どんな場所まで着て行けるのでしょうか?

基本は「普段着」として大活躍!

「洗える着物」の最大のメリットは、なんといってもご自宅で簡単にお手入れできること。だからこそ、着る頻度の高い普段着の着物として使うのが一番おすすめです!

  • 友人とのランチ
  • 着付けのお稽古
  • ちょっとしたお買い物
  • お食事会

など、普段のお出かけ着として気兼ねなく楽しめます。汚れてもすぐに洗えるので、雨の日でも安心して着られるのが嬉しいポイントです。

逆に、滅多に着ないような格式高いフォーマルな場面(結婚式の披露宴の主役など)では、あえて洗える着物を選ぶ必要性はあまりないと言えるでしょう。

柄によっては「セミフォーマル」までOK!

「洗える着物」は普段着が基本ですが、実は柄の選び方次第では、セミフォーマルなシーンでも着用可能なんです!

例えば、ポリエステル素材の洗える着物でも、以下のような「柄づけ」が施されていれば、正絹の着物と同じTPOに合わせて着用できます。

  • 訪問着の柄づけ結婚式にゲストとして出席する際や、お子様の入学式・卒業式など。

  • 付け下げ(つけさげ)や色無地(いろむじ)お茶席や、少し改まった会食など。

  • 江戸小紋(えどこもん)帯合わせによって、普段着から略礼装まで幅広く対応できます。

つまり、「洗える着物だからカジュアル」と一概に決めつけるのではなく、どのような柄が描かれているか」が着用シーンを見極める大切なポイントになるんです。

失敗しない!「洗える着物」の素材・種類と選び方 

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洗える着物には様々な種類があり、着用シーンや季節に合わせて選ぶ必要があります。素材、柄づけ、そして着る季節ごとの選び方をご紹介します。

洗える着物の「素材」

主な「洗える着物」の素材は以下の3つです。

  • ポリエステル東レシルックなどが有名で、最も人気のある素材です。最近のポリエステル素材は、まるで絹のような美しい風合いを持つものが多く、一見すると正絹と見間違えるほど。小紋や色無地、訪問着など、様々な種類の洗える着物が作られています。TPOに合わせたデザインを選べば、幅広いシーンで着用できる万能素材です。

  • 木綿(もめん) 古くから洗える着物として親しまれてきた素材です。柔らかく、肌触りが良いのが特徴で、カジュアルな普段着として活躍します。

  • 麻(あさ) 木綿と同様に歴史が長く、夏物の普段着として人気です。通気性が良く、シャリ感のある涼やかな着心地が魅力です。

洗える着物の「柄づけ」

洗える着物も、正絹の着物と同じように様々な柄づけがあります。

  • 訪問着(ほうもんぎ)絵羽模様(肩から裾にかけて一つの絵のように柄がつながっている)で、フォーマル・セミフォーマルな場面に。

  • 付け下げ(つけさげ)訪問着よりも控えめな柄付けで、セミフォーマルな場面に。

  • 色無地(いろむじ)一色で染められた柄のない着物。帯や小物次第で幅広く対応できます。紋を付ければ略礼装にもなります。

  • 江戸小紋(えどこもん)遠目には無地に見えるほど細かい柄が特徴。帯合わせでフォーマル・セミフォーマルにも。

  • 小紋(こもん)全体に細かい柄が繰り返されている着物。普段着として最適。

  • 織柄(おりがら)染めではなく、糸を織り込んで柄を表現したもの。

木綿や麻の着物は、小紋の柄づけであっても基本的にはカジュアルな日常着として着用します。一方、ポリエステル素材であれば、柄づけによって着用シーンの幅がぐっと広がると覚えておくと良いでしょう。

着用する「季節」で仕立て方も変わる!

洗える着物も、基本的には正絹の着物と同じように、季節に合わせて仕立て方を変えます。

  • 袷(あわせ)裏地が付いた仕立て。主に10月~4月、5月頃まで着用します。

  • 単衣(ひとえ)裏地のない仕立て。主に6月と9月に着用します。

  • 夏物(なつもの)透け感のある薄手の素材。主に7月と8月に着用します。

ただし、最近は気候変動で夏が長く、冬が短くなる傾向がありますよね。一般的な衣替え時期にとらわれすぎず、その日の気温に合わせて柔軟に選ぶのも賢い着方です。

【TPO別】着物のプロおすすめ!「洗える着物」デザイン

どんな場面で着て行くかによって、ふさわしい「洗える着物」のデザインは異なります。具体的なシーン別におすすめをご紹介します。

ランチ会:花柄・縞柄・無地「好みの色柄の洗える小紋・木綿着物」

 

友人とのランチやちょっとした食事会には、ぜひお好みの色柄の洗える小紋や木綿着物を選んでみてください!

カジュアルなシーンなので、細かいルールにとらわれず、自分らしいデザインを楽しむのが一番。季節に合った花柄や色合いなど、明るく楽しいデザインの着物を選べば、会話にも花が咲きそうですね。カジュアルなお店でのランチなら、化繊だけでなく、温かみのある木綿や涼やかな麻の洗える着物もおすすめです。洗える着物なら万が一食べ物や飲み物がこぼれた時も安心です。

着付けのお稽古:黒や濃い色の「汚れが目立たない色の洗える小紋・木綿着物」

 

着付けのお稽古には、汚れが目立ちにくい色柄の洗える小紋が最適です。

お稽古では、練習中に着物を汚してしまう可能性もゼロではありませんよね。フォーマルな着物を練習に使うのは気が引ける、という方も多いはず。洗える着物は、汚れてもすぐに自宅で洗えるので、気兼ねなく練習に集中できます。特に、黒の江戸小紋調のような柄であれば、汚れが目立ちにくく、普段使いからちょっとしたお出かけまで幅広く対応できます。

お茶席:藤色、グレー、緑など「落ち着いた色の洗える色無地」

 

お茶席や茶会には、藤色、グレー、緑などの落ち着いた色の洗える色無地がおすすめです。

お茶の席では、華美な着物は好まれない傾向があります。そのため、柄のない色無地や、遠目には無地に見える江戸小紋が適しています。淡い水色など、上品で落ち着きのある色合いを選びましょう。

【ワンポイント】 ただし、茶道の世界は流派(社中)によって着物に関する考え方が異なる場合があります。お茶席用の着物を誂える際は、事前に先生に確認をとっておくと安心ですよ。

気になる!「洗える着物」の相場価格

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「洗える着物」は、正絹の着物よりもお手頃な価格で手に入るのが一般的です。素材や種類(柄づけ)によっても異なりますが、おおよその相場価格を参考にしてみてください。

種類

反物価格(仕立て前)

仕立て代込みの価格(目安)

東レシルック

約50,000円

約100,000円

ポリエステル

約10,000~20,000円

約30,000円

木綿

約5,000~30,000円

約11,000~35,000円

プレタ(仕立て上がり)

約40,000円

 

※「プレタ」とは、あらかじめ仕立て上がっている着物のことです。自分のサイズに合わせて仕立てる「オーダー」よりも手軽に購入できます。

【まとめ】「洗える着物」は、あなたの着物ライフを広げる一枚!

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今回は「洗える着物」について、その魅力から着用シーン、選び方、相場価格まで詳しく解説しました。

自宅で手軽に洗える便利さと、雨などの天候を気にせず着られる気軽さから、「洗える着物」は一枚持っておくと、あなたの着物ライフをぐっと豊かにしてくれるはずです。

きもの永見では、普段使いに便利な小紋から、お茶席にも使える色無地や江戸小紋など、様々な「洗える着物」を取り揃えています。着物のプロが、あなたのライフスタイルに合わせた最適な一枚を見つけるお手伝いをさせていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください。

written by ISHIKURA

歴史学科卒業後、地元の歴史ある企業・きもの永見で呉服の世界へ。 日々着物のことを学びながら皆様の「分からない」にお答えしていきます。

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