着物を着る際に必要な「和装肌着」とは、大切な着物を汗や皮脂汚れから守り、美しい着姿を作るための非常に重要なアイテムです。しかし、種類が多く「結局どれを買えばいいの?」と迷ってしまう初心者の方も少なくありません。
この記事では、プロが教える「最低限必要なものリスト」から、選び方のポイント、お手入れ方法までをわかりやすく解説します。
【チェックリスト】着物を着る時に最低限必要なもの
まずは、これだけあれば安心という肌着の基本セットを確認しましょう。
【着物を着る時に必要な肌着チェックリスト】
□ 和装ブラジャー:胸の凹凸を抑え、着姿を整える土台です。
□ 和装肌着(肌襦袢):上半身の肌着で、汗を吸い取り、着物を汚れから守る役割があります。
□ 裾除け(すそよけ):下半身の肌着で、足さばきを良くします。
□ 長襦袢(ながじゅばん):肌着の上、着物の下に着る「衿元を見せる肌着」です。
和装ブラと肌着の関係は?役割の違いと着る順番
初心者の方が最も迷いやすいのが、「和装ブラジャー」と「和装肌着」の違いと着用順です。
着用する順番
着付けの時は、以下の順番で着用します。
- 和装ブラジャー(直接肌につける)
- 和装肌着(肌襦袢・きものスリップなど)
- 長襦袢
役割の違い
アイテム | 主な役割 |
和装ブラ | バストをなだらかに整え、着太りや着崩れを防ぐ「土台作り」。 |
和装肌着 | 汗や皮脂を吸収し、大切な着物を汚れから守る「バリア」。 |
💡プロのアドバイス
「枚数を減らして楽に着たい」という方には、
和装ブラと肌着が一体になった「ブラ付きワンピース肌着」がおすすめです。
【こちらもチェック】
和装ブラは必要?普通のブラとの違い・選び方・おすすめを解説
和装肌着の種類と特徴|あなたに合うのはどれ?
肌着には大きく分けて3つのタイプがあります。
基本的には、ご自身の好みで選んでOKです。
① ワンピースタイプ(着物スリップ)
上半身と下半身がひとつながりになったタイプです。
- メリット:1枚で着用でき、着付けが簡単で初心者におすすめです。
② 二部式肌襦袢(セパレートタイプ)
上半身の「肌襦袢」と下半身の「裾除け」が分かれています。
- メリット:体型に合わせて丈や身幅を細かく調整できます。
③ 襟付き肌襦袢(うそつき)
半襟がついており、肌着と長襦袢の役割を1枚で兼ね備えます。
- メリット:夏場など暑い時期の重ね着を避けたい時に最適です。
失敗しない和装肌着の選び方
和装肌着は、以下のポイントを意識して選ぶのがおすすめです。
ポイント① 素材で選ぶ
- 天然素材(綿・麻):吸湿性に優れ、肌触りが良いのが特徴です。
- 機能性素材:速乾性や接触冷感、保温性に優れたものなど、季節に合わせて選ぶと快適です。
ポイント② サイズ感と形状
- 襟ぐりが深いものを選ぶ:着物の襟元(衣紋)から肌着が見えないよう、後ろが深く開いているものが安心です。
- 丈の長さ:くるぶしより少し短い程度が、足さばきが良くはみ出しません。
プロが厳選!困ったを解決する「和装肌着」アイテム
着付け師・太田がおすすめする「便利な和装肌着アイテム」を紹介します。
トイレの不安を解消!「パパっと肌襦袢」
スリット入りで、トイレの時に着物の裾をサッと持ち上げられる画期的な肌着です。
着物や振袖でのトイレが不安な方におすすめの便利アイテム。
浴衣を快適に!「浴衣スリップ」
浴衣の下着に最適な涼しい着心地の「浴衣スリップ」です。
透け防止と汗汚れ防止のために、浴衣の下には必ず肌着を着用しましょう。
和装肌着のお手入れと保管のコツは?

- 洗濯:基本は手洗い、または洗濯ネットに入れて弱水流で洗います。
- アイロン:中温で裏側から軽くかけると生地を傷めません。
- 保管:汗は黄ばみの原因になるため、しっかり汚れを落とし、風通しの良い場所で保管してください。
和装肌着のよくある質問 FAQ
和装肌着に関して、初心者の方が迷いやすいポイントをQ&A形式でまとめました。
Q. 浴衣の時は肌着を着なくても大丈夫ですか?
A.現代では、浴衣の下にも必ず肌着を着用するのが基本です。肌着なしで着用すると、汗や皮脂が直接浴衣についてシミの原因になったり、薄い生地から下着が透けてしまったりする恐れがあります。
Q. 寒い時期は、肌着の下にたくさん着込んでもいいですか?
A.厚手のタンクトップや洋装用の発熱インナー、スパッツなどの重ね着は、動きにくくなるだけでなく、外出先で暑くなった時に脱ぐことができないためおすすめしません。保温性に優れた和装専用の機能性インナーを活用するか、羽織やコートで調節するのがスマートです。
Q. 冷え性なのですが、冬におすすめの和装肌着はありますか?
A.発熱・保温・静電気防止効果のある「七分袖あったかインナーシャツ」や「和装用七分丈パンツ」、「和装ストッキング」の活用がおすすめです。冬用の肌着を選ぶだけで、暖かさが格段に変わります。
まとめ
和装肌着は、「快適さ」と「美しさ」を両立させるための縁の下の力持ちです。まずはワンピースタイプなど、自分が扱いやすいと感じるものから揃えてみてください。
土台をしっかり整えることで、自信を持って着物ライフを楽しむことができます。
和装肌着の選び方でお悩みの方は、LINEでお気軽にご相談くださいね。

written by TAKAHASHI
文化学部卒業後、和文化に興味を持ち地元の歴史ある企業・きもの永見で呉服の世界へ。 日々着物のことを学びながら皆様の「分からない」にお答えしていきます。

この記事を監修した人 A.OTA
きもの永見「美装流着付け教室」講師。 「着物でお出かけしてみたい」そんなあなたのお手伝いを致します。 着付け教室HP https://kimono-nagami.com/school/








