これから袴レンタルを考えている方へのチェックポイントを総まとめ。
年間200名様以上の卒業袴レンタルを手掛けるきもの永見が、先輩さんたちの経験から気をつけることを紹介します。
後悔のないように袴をレンタルして、特別な日を素敵な思い出にしましょう!
目次
レンタル袴の良い点、注意点は?
卒業の場面で着ることが多い袴。
レンタル店ではスカートタイプがほとんどで、着脱やお手洗いがしやすい形状となっています。
良い点:レンタルならではの手軽さ
まず、レンタルなら、購入や手持ちの物を使うのに比べとてもラクに着ることができます。
自分で購入しても卒業式以降着る機会がなかったり、購入・クリーニング費用がかかったり、ということもあります。
レンタルなら、準備やクリーニングを全てお店にお任せできて、1から購入するより安価になるのでお手軽です。
また、お店ごとにさまざまな色や柄の着物・袴を用意しているので、自身の好みやイメージに合わせてファッション感覚で袴選びをすることができます。
レンタルは購入と違って一度きりで返却するので、気軽に好きなコーディネートを選べますね。
注意したい点:品質にバラつきがある
レンタル袴には良い点がある一方、注意したい点もあります。
お店によっては品質にバラつきがあり、なかには安っぽいと感じてしまう物もあります。
特に実物を見ずに借りるネットレンタルの場合、実際に手元に届いてみると布の質感がペラペラでサイズ感も思っていたのと違う…といったケースもたまにお聞きします。
また、レンタルは基本的に既製品なので、サイズに限りがあります。
背の高い方、低い方、または体型がふくよかな方などは、予約時期やお店によっては対応サイズがない場合もあるようです。
レンタル店選びはどこを見る?
①ホームページを見てみる
ホームページにはセットに何が含まれているのか、サイズについての対応など、そのお店のセールスポイントをまとめてあります。
検討しているお店のサービス内容を比較するのにオススメです。
②SNSをチェックする
twitterやInstagramなどの写真から、自身の求める雰囲気に近いお店を探せます。
SNSをしっかり運用していて更新頻度が高いお店は信頼感もありますね。
③口コミをチェックする
ネット検索で上位に出てくるお店でもよいですが、それだけでなくしっかりと口コミをリサーチするとより安心です。
口コミでは、そのお店を利用した人のよりリアルな意見を見ることができます。
評価が高いお店、コメントが多いお店はより安心感が高まります。
④実店舗へ下見に行く
実際にお店に行って話を聞くのも一つの手です。
写真だけではわからない店舗内の空気感、スタッフの印象などを直に感じられる機会となります。
お店によって、ご着用者さんと一緒の来店で下見段階で試着ができるところも。
しっかり比較して「ココで良かった!」と思えるお店選びが、素敵な卒業式の第一歩です♪
おすすめの予約時期
袴レンタルは、早いほうが良いといわれますが、それぞれの事情によってオススメ時期が変わります。
次から具体的なオススメ時期をご紹介していきます。
着たい雰囲気が決まっている方
すでに理想の着物、袴のイメージが固まっている方は4~5月の時期がオススメ。
多くの方が動き出す8~9月の時期だと、人気のアイテムは残っていないことも。
特に、白やブラウンなど人気カラーの袴、着物ならレース系やアンティーク系など流行の人気柄を着たい方は早めに動き始めたほうが良いでしょう。
予約のピークは8月~10月
夏頃になると卒業まで約半年ということで卒業袴を意識する方が増えてきます。
この時期を境に冬になっていくにつれ、予約が埋まり始めるお店が多いようです。
早すぎる予約は不安だけど、よりたくさんのアイテムから選びたい方は夏~秋ごろまでをめどに予約するのがオススメ。
また学生さんで帰省して地元のレンタル店で予約する場合は、5月GWや夏休みを利用して選ぶ方が多いようです。
避けたほうがいい時期は?
◉前年度の3月先輩方が卒業した3月、すぐに予約しに行くのはあまりオススメしません。
というのも、卒業式があったばかりの3月は、先輩方の返却がまだだったり、クリーニングに出ていたりなどでまだ商品量が揃っていないことがあるんです。
また、お店によっては新年度の4月に新作が入荷するところもあるようです。
早めに見たい場合は、まずお店にお問合せしてみるのも手です。
◉卒業が迫る2月以降卒業式のひと月前となる2月以降は、着物・袴ともにほぼ予約が埋まってしまうお店がほとんど。
大きめ・小さめなど特殊なサイズに関しては全て予約済み…という可能性も低くありません。
よりお好みに合う袴を見つけるためには、前もって予約することが大切ですね。
美容室の予約を早めに押さえましょう
袴のレンタルを決めたら、美容室の予約も忘れずにしましょう。
同じ学校を卒業する方が他にもいるということは、学校から利便の良い美容室から予約が埋まっていくことになりますよね。
ギリギリの予約になると、早朝からの着付けになったり、学校や家から遠い美容室でのお支度になることも。
当日ゆとりを持ってお支度するために、美容室の予約も余裕を持ってしたいところです。
袴レンタルを早めに押さえることで、美容室探しにもゆとりが生まれますね。
自身に似合う着物袴の選び方
着物選びは自分の雰囲気に合うものを
近年はSNSなどでモデルさんやインフルエンサーさんが着用したスタイルに憧れて、理想の袴姿を探す方をお見かけします。
でも実は、モデルさんの画像だけを見てそのまま決めるのは実は危険かもしれないんです。
画像では素敵に見えた衣装をいざ自分で着てみると、人によってはミスマッチな印象になることも。
人気のくすみカラーや真っ白な衣装はお顔までくすんでしまったり、寂しく見えてしまう方もおられるので、一度しっかりと試着してみることでミスマッチやガッカリを防ぐことができます。
自身が本当に「好き」「似合う」と思える着物選びにしてくださいね。
サイズ感に気を配る
特に見るのは袴丈です。
草履なら「足袋と袴の隙間(肌の部分)が見えない長さ」
ブーツなら「編み上げなど足首がちらっと見える長さ」
が良いといわれます。
試着するときに履き物が決まっていれば、履き物に合わせた長さでサイズ合わせをしましょう。
POINT 袴の着付けはある程度調節可!
「袴は長さのサイズ感が大事」なのですが、実は着付け方によってある程度は調節ができるんです。
数センチのちょっとした長い短いなら、袴の位置を高め低めに調節することで対応できるものもあります。
履き物がまだ決まっていない=ベストな袴サイズが未定の方も、どちらの履き物でもはいて違和感のないサイズ感を選ばれるのがオススメです。
▲右:ベストサイズ左:長めだが許容範囲
逆に、大幅に長さが合わない袴になると着付けの調整では対応しきれなくなってしまいます。
例えば早い時期にレンタル予約してその後身長が伸びる可能性があれば、袴のサイズ交換ができるかなどをレンタル店に確認しておくといいでしょう。
また、基本的に袴のサイズは長さのみで、横幅や紐の長さは各サイズ同じのものがほとんんどです。
ふくよかな体型の方は着付けする方に紐を継ぎ足してもらったり、横幅や紐の長さも大きめの袴の取り扱いがあるお店を探すとよいでしょう。
合わせて選びたい小物たち
着物・袴の予約と美容室の予約ができたら、それらに合わせる小物たちの準備も始めましょう。
バッグや髪飾りなども上手に使うことで、袴姿をより華やかに演出できます。
▲袴の着付けに必要なもの
腰紐などの着付小物はレンタル品に含まれるのか、自身で用意するのかしっかりと確認しておきましょう。
履き物 草履 or ブーツ
袴姿には、草履かブーツを合わせる方が多いかと思います。
足元にアクセントを加えるだけでなく、着物袴と同様にファッションの一部として楽しむことができます。
草履なら、シンプルな花緒のタイプ、華やかなデザインのタイプ、古典の大人っぽいタイプなど様々な種類があります。
ブーツは以前は黒の編み上げブーツが主流でしたが、近年は黒だけでなくブラウン系、白系ブーツなども人気になりつつあります。
編み上げのタイプもありつつ、洋服でも人気なツルッとしたショートブーツも選ばれているようです。
バッグ
バッグは履き物のテイストに合わせてあげると統一感のある雰囲気になります。
草履とセットになったバッグであれば、より古典的でフォーマルな着こなしになりますし、同じ草履でも巾着やがま口を合わせるとレトロな印象になります。
ブーツであればレトロな巾着などの他に、より洋装向きのバッグでもモダンな印象になり素敵ですね。
髪飾り
髪飾りは、卒業式用に新たに揃えるのはもちろん、成人式などで使った髪飾りを活用する方法もあります。
せっかく買った髪飾りだけれど、一度しか使わず眠っている…という方も多いはず。
一部の飾りを使ってスッキリまとめたり、全ての飾りを使って華やかに仕上げたりと成人式とは違った雰囲気で楽しめます。
使わなかった髪飾りは帯飾りとして飾ることができるものもあり、周りと差をつける着こなしになりますね。
袴選びで失敗しないためのチェックポイントまとめ
ここまで袴レンタルで気をつけるべきポイントをご紹介してきました。
下の5つのチェックポイントをぜひ参考にしてみてください。
☑お店選びはしっかり!サービス内容や口コミを比較して
☑予約は早めが◎。卒業年度の5月、8月~10月が人気時期です
☑着物・袴選びは試着がオススメ。自身に合う着物、サイズ感などを確かめよう
☑着付け・ヘアメイクの美容院は早めに押さえるのが吉
☑袴レンタルを決めたら、着付小物や髪飾り・髪型などの準備も!
しっかりと準備して、最高の卒業式を迎えてくださいね♪
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written by ISHIKURA
歴史学科卒業後、地元の歴史ある企業・きもの永見で呉服の世界へ。 日々着物のことを学びながら皆様の「分からない」にお答えしていきます。