赤ちゃんの誕生と健やかな成長を願うお宮参り。
お参りの日程を決めながら、赤ちゃんに着せるお宮参り着をご準備されるご家庭も多いでしょう。
そこで皆さまからよく頂くご質問があります。
お宮参り着をはじめて着せる際は着せ方に不安を感じる人も多いはず。
そこで、この記事ではお宮参りについてや、ご準備するお着物一式、赤ちゃんへの着物のかけ方、着物の下には何を着ればいいかなどについて解説していきます。
自宅でも練習しやすいように写真つきで詳しい手順や着せ方のポイントも解説していますので、ご覧ください。
目次
お宮参りとは?
子供が誕生して、最初に行われる行事が「お宮参り」です。子供の健康と幸福を祈り、氏神様への初めての挨拶として神社に詣でます。
地方によって違いはありますが、男児は生後三十一日め、女児は三十三日めと言われます。しかし、現在は赤ちゃんのお参りしやすい時期に合わせたり、ご両親や祖父母の皆さまとのスケジュールを確認しながら、ちょうどいいお参りの日をそれぞれのご家庭で決めることがほとんどです。
このように、お宮参りは昔ほど厳密に日にちが決められているわけではありませんが、
「赤ちゃんが生まれるまで考えていなかったので、生まれてからお宮詣りの準備が大変だった」
というお声もお聞きします。
赤ちゃんが生まれるまでに大体の日取りや衣装の準備などは済ませておいたほうが良いでしょう。
そして、お宮参りの時に赤ちゃんに着せるのがお宮参り着(産着、祝い着)です。
お宮参り着ってどんな着物?
お宮参り着
赤ちゃんが健やかにすくすくと育つよう願いが込められた伝統的な着物です。赤ちゃんが初めて身に着ける着物であることから「初着」や「産着」と呼ぶこともあります。
背縫いをつけず、幅いっぱいを身頃に使い、幅の広い紐が付いています。
お参りに必要なもの
●お宮参り着(祝い着)
●長襦袢(下着)
●帽子・よだれかけ
生まれて1ヵ月の赤ちゃんの肌はデリケートです。外出にあたり日差しや風などから守るために帽子を着用します。
●お守り
お宮参り着の着せ方
お宮参り着は直接赤ちゃんに着せるものではなく、赤ちゃんを抱っこしたお母さまやお祖母さまの上から、ふんわりと包むように羽織らせてあげます。
実際のお宮参り着のかけ方の手順を、写真つきで解説していきます。
①前もって赤ちゃんには帽子とよだれかけを付けてあげます。
②宮参り着(祝い着)と長襦袢(下着)が重なった状態にしておきます。
③着物と襦袢の紐を重ねて、写真の矢印のように襟の内側から袖の中を通り、袖口へ通します。
反対側も同様に紐を通していきます
④袖山に沿うように紐を引きます。
次に、背中の部分がきれいに見えるように広げます。
着物の裾から長襦袢が見えないように注意してください。
⑤紐にお守りを通し、赤ちゃんと抱っこされる大人の方を包むようにかぶせます。
お守りについている紐を宮参り着の紐に通していきます。
メインの柄が前に来るようにかぶせます。
このとき、赤ちゃんはできるだけ正面を向くように抱きます。
赤ちゃんが苦しくないように調整してあげてください。
⑥後ろで着物と長襦袢の紐を結びます
位置が決まったら、あとは着物と長襦袢の紐を一緒に持ち、抱っこしている方の背中部分でちょうちょ結びをします。
画像の黒い丸あたりに⑥で紐に通したお守りが来ます。
このように、赤ちゃんのお宮参り着を羽織らせてあげる際は一人で結ぶのは難しいので、周りの方に結んでもらったり形を整えてもらいましょう。
祝着の下には何を着ればいいの?
お宮詣りの和装としては宮詣着の下に白羽二重(しろはぶたえ)を着るのが正式とされていますが、今はベビー服や赤ちゃん用の肌着で済ませる方がほとんどです。
特に暑い季節や寒い季節は産着を羽織っていなくても、赤ちゃんの体温管理は大切です。お宮参りを行う季節や当日のお天気などで、服装を選んであげてください。
また、お宮詣着の下をベビードレスにしておけば、お宮詣り着とベビードレス、どちらの写真も残せます。赤ちゃんの写真をたくさん残してあげたいとお考えでしたら、写真用の衣装を着せてあげるのもおすすめです。
赤ちゃんに服を着せたら、産着セットについている「帽子」や「よだれかけ」はその場で付けてあげても大丈夫です。ただ、汚れてしまうこともあるので、不安な場合は神社についてから着せてあげましょう。
お宮参り着を着せる前に~準備しておくこと~
着物一式が揃っているか確認しましょう
最初に説明した「宮参りに必要なもの」である宮参り着・長襦袢・帽子・よだれかけ・お守りが揃っているかを再確認しましょう。
もし見当たらなかったら、帽子とよだれかけ、お守りはセットで販売・レンタルしていることが多いです。市販の帽子セットですと男の子が白、女の子はピンクが多いですがどちらの性別でも白をお使いになって大丈夫です。
着物と長襦袢は重なって畳んであることが多いです。着物・長襦袢を購入・レンタルしたとしても帽子・よだれかけ・お守りは別途準備が必要な場合もあるので、事前に着物以外のものも揃っているかの確認はしておきましょう。
赤ちゃんの衣装は購入?レンタル?
前日準備~着物をハンガーに干しておきましょう~
お宮参りをする前日に暗い室内で着物を半日ほど着物ハンガーにかけておくと、シワが取れ当日綺麗に着ることができます。
2~3日以上かけたままにしておくと形が崩れてしまったり色ヤケの危険もありますので半日ほどを目安にしましょう。
前日準備~着物と襦袢の紐を袖に通しておきましょう~
お宮参り着の着せ方②~④の手順を、事前に家でしておくと、当日はスムーズに赤ちゃんとお母様にお宮参り着をかけてあげることができます。また、宮参り着の紐はきれいな机の上などで通すと作業がしやすい&着物が汚れにくいというメリットも。
前日準備~事前にお家で宮参り着を着せる練習をしておきましょう~
お宮参り着の羽織らせ方の手順がわかっていても、実際にしてみるとうまくいかない…ということも。
本番に手間取らずにすみますので、お家での事前練習をおすすめします。
お宮参り着の着せ方についてお伝えしてきましたが、いざ本番となるとお参り当日は何かとバタバタして、思ったように宮参り着を着せてあげれないこともあります。
そのため、当日にスムーズにお参りができるように
事前に練習をしたりお参りに必要なものが揃っているかの確認をしておきましょう
誕生記とは?~赤ちゃんの成長記録に~
誕生記は、お子さまの成長を記録する巻物です。
誕生日や名前、命名式・お宮参り・食べ始め式・発節句・初誕生・七五三の日付が記入でき、お子さまの手形も残せます。
お子様の健やかな成長を願うお宮参りや、記念行事の際に書き記しておけば、お子様が成長したときに見返す楽しみになります。誕生お祝いの贈り物としても、ぴったりな品です。
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山陰、米子でお宮参り着をお探しなら「きもの永見」へ
私たち「きもの永見」ではご購入の品からレンタル着物までさまざまなお宮参り着をお取り扱いしています。
また、姉妹店「howsphotostudio(ハウスフォトスタジオ)」は米子の勝田神社境内にスタジオを構えています。
屋内撮影のみでなく、境内でのロケーション撮影やご祈祷風景のお写真なども完全予約制でリラックスした雰囲気でお撮りいただけます。
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written by TAKAHASHI
文化学部卒業後、和文化に興味を持ち地元の歴史ある企業・きもの永見で呉服の世界へ。 日々着物のことを学びながら皆様の「分からない」にお答えしていきます。