振袖にふわふわのショールといえば成人式の定番ですが、本当に振袖にショールは必要?と悩んでしまう人もいるのではないでしょうか?
今回は振袖にショールは必要かどうか?をズバリ説明します。
目次
振袖にショールは絶対に必要ではない
結論からお伝えすると、振袖に必ずしもショールが必要というわけではありません。
成人式では大半の人がショールをつけています。しかし、振袖には必ずショールが必要という訳ではありません。
それではなぜ多くの女性が成人式の際、ショールを身に着けるのでしょうか?
振袖におけるショールの役割
振袖を着る際にショールを着けるのには大きく二つの役割があります。
①寒さ対策
大きな役割としては、寒さ対策です。成人式の日は1月の初旬。まだまだ身も凍るような寒さの中、式を行うことになります。
振袖は衿の後ろを抜くため、首の後ろから冷気が入り込むととても冷えやすくなります。
着物を着ると暖かいとは言いますが、それでも衿もとは風が入ってきやすく、寒いです。
会場内は暖房が効いていても、移動中や会場の外でお友達と集まる際は冬の冷気にさらされることも。
特に成人式前後の会場外での待機時間は「とても寒かった」という話を毎年お聞きします。
防寒具として、ショールは絶大な効果を発揮しますのでご準備しておくと安心です。
②装飾・コーディネートとしての役割
さらに、ショールは装飾品としての役割があります。振袖にふわふわの毛のショールは成人式の憧れ。ショールは防寒具としてだけでなく、振袖を華やかにする役割があります。
振袖用ショールの値段
気になるのが振袖用のショールの値段。例えば、水鳥ショールですと平均的な値段は7000円程度です。
とは言っても、他の着物の小物同様、振袖用ショールの値段はピンからキリまでです。素材によっても値段が変わってきます。例えば、リアルファーの場合、化繊に比べて暖かいというメリットはありますが、値段は化繊のものより高めに設定されています。
振袖用ショールの種類
振袖用として販売されているショールには素材や色、形などさまざまなタイプがあります。どのようなタイプのショールがあるのか、詳しく説明していきます。
ファータイプ
成人式のショールといえば白いファーのショール。テレビで成人式の中継があると、このショールを掛けた新成人が映っていることも多い定番のショールです。
ファーの中でも様々な種類があり、素材や色、値段などさまざまです。
水鳥ショールファータイプのショールの中で最も安価なのが水鳥ショールです。
レンタル用のショールもほとんどが水鳥タイプですので、成人式に水鳥ショールをかける方は多いです。
フォックス毛足が長く、ゴージャスなのがフォックス。特にブルーフォックスは肌触りが良くて、人気があります。毛足が長いのでお顔周りが華やかになりますが、逆に顔周りのボリュームが大きくなるので、振袖に合わせて使う場合は全体のバランスを見た方がよいでしょう。
また、同じフォックスタイプでも小ぶりなサイズのものもあります。
毛足が長くお顔周りの華やかさもありつつ、全体的には小さめなので着物の柄もしっかりと見えます。
写真のタイプのサイズ感でしたら、真冬に洋服のコートの上からも使えますよ。
ラビットラビットの毛皮は毛足が短いのが特徴。手触りも優しくエレガントな雰囲気です。
染色も簡単なので、色々なデザインを楽しめ、根強い人気があります。
画像のようなタイプのものですとパーティードレスにも合うので、二次会や同窓会などと兼用で使われる方も多いです。
黒いファー白のファーの雰囲気に違和感がある方は、黒いファーを試してみるのはいかがでしょう?
黒のファーは、大人っぽさやかっこいい雰囲気がお好きな方に好評頂いているショールです。
ベルベットタイプ
ファータイプのショールは華やかで可愛らしいですが、多くの人が使う定番のショールです。
他の人と違う、個性的なコーディネートで出席したい!という方にはベルベットタイプがおすすめです。
レトロ感満載のコーディネートにもよく合います。
振袖のショールはどこで選べばいいの?
もしショールを着けたい場合には振袖を購入・レンタルするお店で相談すると良いでしょう。
振袖のレンタルを申し込む際に、一緒にショールもおすすめされる店が多いです。
例えば後でショールを足したくなったときも別の場所で頼むより振袖と一緒に同じ店でレンタルしたほうが良いです。
混乱も少なく、まとめてレンタルしたほうが断然楽ですよ。
▼詳細はこちらから
https://kimono-nagami.com/furisode/
振袖用ショールはいつ決めたほうがいい?
殆どの方は振袖を決めたときに一緒にショールも申し込まれる方は多いです。
後でいいや、と思いそのまま成人式直前になって慌てて探される方も毎年見ていますが、成人式の直前に鳴るとショールのレンタルが上限数に達していたり、皆さん慌てて購入されて品切れになってしまったりする場合もあります。こういった事態にならないよう、ショールを考えていらっしゃるお嬢様は、できるだけ早めに準備をしておくのをおすすめします。
それでもまだ決めきれない方などは、一緒に出席されるお友達がどうするかを参考にしたり、先輩の意見を聞いた上で判断するのもいいでしょう。
振袖のショールにはマナーがあった!
振袖にショールをつけると決めた場合には一つだけ覚えて置いてほしいマナーがあります。「振袖のショールは建物に入るときは外す」ということです。
振袖のショールは洋服でいうコートのような存在。お客様の家に上がるときは、コートを脱いでお邪魔するのがマナーなように、振袖のショールも外すのがマナーです。
たまに、成人式会場の様子がテレビで放送されて、ショールを掛けたまま式典に参加されている姿が写っていることもありますが、本来は会場の中の式典ではショールは外しておくのがマナーです。外したショールは膝の上に畳んで置いておきましょう。
振袖のショールはあったほうが吉
振袖のショールは必ずしもなければならないというルールはありません。しかし、成人式の季節を考えると、やはり振袖のショールを着けるほうがいいでしょう。
また、装飾としてもショールは目を引くアイテムです。
成人式のショールといえば白いフワフワのファー、というイメージがあるかもしれませんが、ショールにはいろいろな種類があります。草履やバッグ・髪飾り同様、振袖のコーディネートの一つですので、他の人とは違う、個性的な着姿にしたい!というお嬢様は、ぜひ一度ショールを見てみることをオススメします。
寒さ対策は住んでいる地域や会場、当日の天気によっても異なります。また、振袖やお好みに合うかどうかは実物のショールを見ながらのほうが確実。まずは、振袖を購入する呉服屋でショールのことを相談してみましょう。きっとあなたにぴったりのショールがみつかるはずです。
written by TAKAHASHI
文化学部卒業後、和文化に興味を持ち地元の歴史ある企業・きもの永見で呉服の世界へ。 日々着物のことを学びながら皆様の「分からない」にお答えしていきます。